花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「知ってた~?道明寺司って、結婚してたんだって。」
「うっそ。相手はだれ?」
「大学生の頃から付き合っている人なんだって。しかも一般人。」
「へぇ。」
「お子さんもいて、もう3歳になるらしいよ。」
「道明寺司って、全く生活感ないよね~。かっこよすぎ!」
「ほんと~。奥さん、羨ましい!」



お義母様との約束の日から、3年が過ぎた。
道明寺は大学を卒業後は、しばらく南米のプロジェクトにかかりきりだったけれど、その利益も見込める段階になり、少し生活が落ち着いた。
あたしは、半年休学したけれど、無事にロスの大学を卒業した。

そして、この4月から、道明寺は道明寺ホールディングス日本支社の支社長として帰国することになり、あたしと息子の拓海も一緒に日本へ戻ってきた。あたしは、英徳大学の法科大学院に進み、あと2年は学生生活を送ることになる。拓海との時間も確保したかったから、あたしにとってはベストな選択だった。
そして何より、やっと、3人そろっての生活が始まる・・、それが嬉しかった。

アメリカでは、ずっと、ロスとニューヨークの別居生活で、月に一度道明寺に会えればよい方だった。けれど、拓海もだんだんと大きくなり、パパともっと遊びたいとかわがままも言い出したから、今回の帰国はすごくいいタイミングだった。

3年間は身柄をお義母様に預けるということだった訳だけれど、あたしは結局、お義母様から特に無理難題を押し付けられたりはしなかった。
ただ、将来の道明寺家の女主人としての立場を理解し、教養を身に付けることを要求された。そうはいっても、一般庶民のあたしにとっては、全てが初めてのことで大変ではあったのだけれど。
道明寺に課された課題の方が、よほど多く、大きくて大変だったと思う。

お義母様は、ロスによく立ち寄ってくださった。そして、その時には必ず、拓海とあたしにプレゼントを用意してくれていた。拓海へのプレゼントは、いつもとてもよく考えられたもので、その月例で遊びそうな高級なおもちゃだとか、便利なベビーカーだとか、いったいどこで選んでいるのか、ちょっと不思議に思うぐらいに的を得たもの。そして、あたしには「正式な発表はしていなくても、常に道明寺司の妻であることを意識しなさい。」と、高級な鞄や靴、スーツなどを贈って頂いた。
鉄の女と言われるお義母様。始めは怖くて、びくびくしていたあたしだったけれど、拓海とあたしに注がれるものは家族としての愛情だとわかり、これまで以上に道明寺家の嫁として努力をしようと思うようになった。



帰国してすぐに、道明寺司の支社長就任会見と、結婚報告が行われた。
「それでは、在学中に結婚し、現在は3歳になるお子さんがおられるということですか?」
「そうです。」
「今まで極秘にしていらした理由は。」
「互いに若く、発表までにするべきことが多かったということです。」
「支社長にとって、奥様とはどのような方なのでしょう?」
「私にとって、妻は初恋の人であり、運命の女性です。彼女以外の女性との人生は考えられません。」

そう言葉を紡ぐ道明寺司の幸福な表情は、全国・全世界にテレビ中継され、世の女性たちから、感嘆の声が上がった。


すでに幸せな家庭を築いているという、道明寺ホールディングス日本支社長の結婚報告は、道明寺家の威光もあり、スキャンダルとなることはなく、むしろ初恋を貫き、今現在も妻を愛していると語る道明寺司の姿勢に共感が集まった。その結果、道明寺ホールディングスの株価はさらに値上がりし、会社に莫大な利益をもたらすこととなったのだ。
それも、これも・・・、3年前に道明寺楓が画策したこと・・。


「さすがはお母様ね。二人を離れ離れにして、しごくだけしごいて一人前に育て上げてから、結婚の事実を公表するなんて。これでは、世間も今更、文句の付けようもないですわ。むしろ司の株は急上昇ですもの。」
「道明寺の男たちは、詰めが甘いのです。そこを詰めるのが妻の役目よ。」
「お母様はつくしちゃんを、初めから認めていらしたの?」
「認めていなければ入籍など許しません。彼女はいつまでも煮え切らなかった道明寺司を表舞台に連れ出してくれたのよ。そして常に司のやる気を引き出し、手綱を引いているのよ。そのような器量のある女性はなかなかいないわ。道明寺家の嫁にはもってこいね。」

「お母様、つくしちゃんと拓海君が日本へ帰ってしまって、お寂しいのでは?」
「そんなことはなくってよ。それに、あと2-3年で、つくしさんが大学院を卒業すれば、また呼び戻すつもりですしね。」
「ええぇ。せっかく三人での生活が始まったって言うのに?」
「もちろん、三人でニューヨークへ来ていただくわ。司は、つくしさんと一緒になるために、この会社にその身を捧げたのよ。そのぐらい当然です。これはビジネスなのよ。」

そう言いながらも、温かい表情をした道明寺楓。その表情は、慈愛に満ちていた。



*****



「司~、待って~。」
「早くしろよ。」
「だって、まだお弁当ができてないのっ!」
「拓海がもう我慢できねぇってよ。」

「んっ、OK!これで完成。行こっか!」

彼女が準備したバスケットを片手にもち、もう片方の腕には愛する息子の拓海を抱き上げる。
「あ~、あたしは連れて行ってくれないんだ~。」
とすねるつくしに頬が緩む。
「じゃあ、バスケット持てよ。」
そう言ってやると、俺の手からバスケットをとり、あいつが俺の腕の中に入ってくる。

「ママ~。ウミ!いこっ。」
「うんうん。楽しみだね~。パパとママが初めて旅行した海なんだよ~。」
そんなことをいうつくしが愛おしくて仕方ねぇ。

「ごめんな、新婚旅行も行けなかったのに。近場の旅行しか連れて行ってやれなくて。」
「なんで~。そんなことないよ。三人で、あのヴィラに行けるなんて、幸せだよ。」
と相変わらず、無防備な上目使い。
最愛の妻に、チュッとキスをして、ヘリに乗り込んだ。




初恋は実らないなんて誰が言った?
そいつらに言ってやりてぇ。
てめぇら、次の恋なんて考えてるから、肝心な恋の一つも手に入れられねぇんだって。

つくしは俺にとって、最初で最後の女。
運命の女なんだ。
もし、この恋が実らなかったとしたら、俺には次の恋はない。

だから・・・
最後まで責任とれよなっ!つくし!

Fin.



 

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最後まで応援ありがとうございました。
私はホッとして泣きそうです。
完結出来て良かった〜。
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  1. 初恋
  2. / comment:7
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  1. 2017/01/09(月) 06:36:04 |
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  1. 2016/10/25(火) 13:54:19 |
  2. |
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ありがとうございました(^^)

  1. 2016/10/14(金) 20:41:14 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
最後まで読んで頂きありがとうございました。
気に入ったラストだなんて、よく考えたら、自分でハードルを上げていたみたいで後から焦りましたが、良かったと言って頂けてうれしいです!
私的には、冒頭の噂話が気に入ってるんですよね。へへ。噂してるのは、自分?って感じで(笑)。
今後もまたブログに遊びにきて頂けるとうれしいです。

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  1. 2016/10/14(金) 13:57:02 |
  2. |
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  1. 2016/10/14(金) 12:35:49 |
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  1. 2016/10/14(金) 06:21:13 |
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  1. 2016/10/14(金) 05:30:17 |
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