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Happyending

Happyending

この人が.........好き。


そう意識した途端に、気持ちが溢れ出した。
目覚めた時のあのキスとは違う。
ほっとして......凄く幸せな気持ち。

上唇と下唇が軽く吸われて、
それだけで、あたしの体がジンッと熱くなった。

言葉以上に気持ちが伝わるような気がする。
だから、もっと伝えたくなるし、もっと欲しくなる。


少し離れたと思ったら、すぐに角度を変えて重なる唇。
息継ぎも出来ないほどに夢中になった時に頭の中に過った想い。

___あたし、このキスを覚えてる


気が付けば、司さんの首に腕を回していた。
ギュッとしがみついて居心地がいい場所を探す。
こんなことを自然にしている自分が信じられない。
けど、体が覚えてるの。
この人が、あたしを拒絶するはずない、
ここはあたしの場所だって。


どれぐらいそうしていたのかな。
いつの間にか夕陽は沈んでいて、あたりは薄闇に包まれ、たくさんいたカップル達は数える程になっていた。


「これからどうする?」

そう言った司さんの表情はよく分からなかったけど、
その声が少しだけ掠れていてドキッとした。

どうする?
どうしたい?

あたしは・・・・

このままでいたい。
ずっと、二人きりで。


「どっか、二人きりで泊まるか?」
「・・・・へ?」
「別荘に帰ったら、またメイドやら美容部員やらいるからな。二人きりにはなれねぇだろ?」
「ええっ?」

驚くあたしを、司さんが少し笑った気がした。
司さんはポケットから携帯を取り出すと、どこかに電話を入れ始めた。

『そうだ。あぁ、スイートで。スイート以外ダメだ。』

って、ホテルのスイートルーム?
そう言えば、別荘とかメイドさんとか、司さんがお金持ちなのは分かるけど、スイートじゃなきゃダメなんてあたし、我儘言うつもりないのに。

彼のシャツを引っ張って、ブンブンと首を振る。
だけど、チュッとおでこにキスされて軽くあしらわれちゃう。
すっかりホテルに泊まるのは決定らしい。
なんか、司さん、キャラが変ってる?
結構強引?

でもあたしのやっぱり変。
全然嫌じゃないの。

つまり・・・彼が言う様に、
あたしは、こういう男性が好きらしい・・・


『よし、そこでいい。』

と、電話を切った司さんが、あたしを見下ろして笑った。


「ホテル、泊まりたかったんじゃねーのか?
 俺も行ったことねぇけど、いいとこらしい。
 今夜はそこにしようぜ。」

上機嫌な司さんに、
あたしはコクンと頷いていた。





***




「うわっ、うわっ、うわーーっ!!」

って、すっげぇ小さい声で大騒ぎのつくしがメチャ可愛い。
リムジンから降りると俺の腕にぎゅっとしがみついて、目をパチクリさせている。
その姿が、つい昨日、別荘に入った時のつくしの姿と重なった。


ワイキキ中心部から少しだけ離れた高級リゾートホテル。
流石にいくらつくしの頼みでも、ワイキキの客でごった返したホテルは俺には無理だ。
もう少し落ち着いたホテルで二人きりってのもいいんじゃねーかと、無理やり部屋をとった。
ハワイにはババァの意向でメープルはないが、姉ちゃんとこの系列ホテルがあるからそっちに話を付け、ダイヤモンドヘッドが見えるスイートルームで即決。


白を基調とした広々としたフロントロビー。
総大理石の床にシャンデリアの光が反射する。

正直俺も、メープル以外を使うのは久しぶり。
さっきまでの雑踏から離れ、落ち着いた雰囲気のホテルに到着し、つくし程じゃねぇけど、俺のテンションも上がってる。
別荘でまったりに拘ってたけど、こういうのもやっぱいいかもな。


「ようこそおいで下さいました、道明寺様。」
「急で悪い。」
「いえいえ、一番良いスイートに空室がございます。この度は、ご結婚、おめでとうございます。」

俺が支配人と挨拶していると、つくしはこそっと俺の背中に隠れた。
これまでのつくしとは違う態度にちょっと笑う。
記憶がないこいつに無理をさせる気はねぇけどな。

「お部屋までご案内いたします。」
「ああ、頼む。」

つくしの背中をそっと支え、俺の隣を歩かせた。
つくしが少し背伸びをして、こそこそと俺に耳打ちをする。

「ねぇ、スイートってこんなところに泊まって大丈夫?」
「あぁ、心配すんな。」
「でも......ほら、結婚したらこれから色々お金かかるし、無理しちゃだめだよ?」
「........は?俺はお前が何言ってんのか分かんねぇ。」
「だから、あんまり無駄遣いしちゃだめだって!」
「してねぇだろ。」
「さっき、指輪も衝動買いしちゃったし、あたしはもう十分だからね。」
「俺はまだまだ十分じゃねぇ。」

困ったような顔をするこいつ。
これぐらい何ともねーし。
金を使う暇もねぇぐらいに働いてるっつーの。

そんな不毛な言い合いをしているうちに、

「こちらでございます。」

と、部屋に着いた。




オーシャンビューの広いリビングスペース。
明日になれば、ダイヤモンドヘッドが見えてつくしがまた大騒ぎするに違いない。
広いソファーと大画面のテレビ。
ここで、二人で映画をみてもいいかもな。
ダイニングスペースには、イタリアンの夕食が届くことになっている。

その奥は___ベッドルームか?


支配人の説明もそこそこに、つくしはあちこち動き回ってる。
「広すぎて、二人じゃもったいない」って、いったい他に誰を呼ぶつもりだ。

リビングから続くベランダからは、海から吹き込む潮風。
「気持ちいいっ」って、満面の笑み。


こいつの仕草の全てが、俺の五感を刺激する。
無防備な笑顔も、この声も、香りも、柔らかい手も、キスの甘さも・・・何もかも。


こいつ、分かってんのか?
俺と二人きりって意味。
一緒に選んだマリッジを指に嵌め、ビーチで想いを込めたキスをした。

それって......そういうことでいいのか?
それとも......やっぱ、まだ早いのか?



「ねぇ、すっごく素敵なお部屋だね。」
「来て良かっただろ?」
「うん。けど、本当に無理しないでね。これから子供が生まれたりとかしたらお金もかかるだろうし.....」

色々紋々としている俺に、こいつはポロっと爆弾を落とす。
その爆弾は、俺の自制心を簡単に破壊する。

「お前が産んでくれるのか?」
「ん?」
「俺の子供。」
「あっ」

今更口を押えたって遅ぇ。
爆弾はもう回収困難。


点火された炎は、もはや消せない。


「嫌だったら嫌って言えよ?」

こぼれんばかりの黒い瞳。
そこに映る、物欲しげな俺。


つくしが瞼を閉じた瞬間、
ギリギリ保っていた最後の糸が切れた。




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短めでごめんなさい(;^_^A
今忙しくて、今後も短かったり、投稿時間も決められず、書けたら更新する感じになるかなと思います。
でも書かないでいると、書きたかったことを忘れちゃいそうなので.....。
こんなペースで申し訳ありませんが、時々覗いて頂けると嬉しいです(*^^*)
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Comments 4

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Happyending  
こんばんは!

いつもたくさんの応援をありがとうございます。
そして、またしてもお返事が後になりすみません(;^_^A
先ほど12話を更新しました(*^^*)
主人の晩御飯を出して、見直ししてさっさと投稿(笑)。
予約投稿しないのも、なかなか気楽でいいかも( *´艸`)

さてさて、
スリ●様
記憶がないからか・・・やや積極的なつくしちゃんに変身してしまいました(;^_^A ありゃ?(笑) スリーさんが喜んでくれるといいんだけどな~( *´艸`) どうでしょ?

花●様
なんか・・・リクエストが原型をとどめていないような気がする・・・(;'∀')アレ? だんだん、自分が書こうと思ってたところからもズレてきたような?(笑) ぎゃーっ、怒らないでくださいね?ね?(;^_^A 

ふぁ●様
今年も残すところ2週間ですね~。今年は忙しくてあっという間の1年だった気がします。やっぱり司、イイ男ですよね~。忙しくても、書こうかなって思うのは、やっぱり司に魅せられてるんだろうなぁ( *´艸`)

he●様
拍手コメありがとうございます(*^^*) ラブラブ光線( *´艸`) 12話でちょっと爆発です。楽しんでいただけますように~!

はぁ、明日からもう月曜日ですね。
先週に比べると楽なので、お話進めたいなぁと思ってます。
では、また~(*^^*)

2018/12/16 (Sun) 20:11 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/14 (Fri) 01:53 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/14 (Fri) 00:14 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/13 (Thu) 23:43 | EDIT | REPLY |   

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