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Happyending

Happyending

「直緒!それでママはお家で一人で寝てるのか?」
「んー・・・・」

パパ.........ナオ、もうねむい...........

「お......男が来たりとかしてねぇかな?」
「んー・・・・」

オトコって、すすむくんとか?
きてるかも......なぁ。

「直緒、今からママのところに」
「だーめっ」

インフルエンザはナオにうつったらたいへんよって、ママがいってた。
だから、パパもだめ。

「でも、ママも一人じゃ寂しいかも知れねぇし...って、俺がそんなこと言えた義理じゃねぇんだけど、やっぱ早く会いてぇっていうか.........って、直緒......っ!!」

パパがなにかもじょもじょいってるけどね・・
はやくおねんねしないと、サンタさんがきてくれないよ・・
あふぅ.........もう............ねむぅ......
........ごめんね、パパ......おやすみなさい........zzz




その夜はね、すっごくいい夢をみたんだ。
みぎ手はパパ、ひだり手はママとつないでるの。
ナオがぽーんってとんだら、パパとママがぶーらんってしてくれるの。
シンデレラのお城にあるいていってね。
そこで、パパとママがちゅーをして、
それから、ナオのほっぺにもちゅーしてくれるの。
パパもママもナオのことが好きだって。
んふふっ......




朝、おきたらね、ベッドにパパがいなかったの。
ナオにはサンタさんがこなかったって、かなしくなった。

「ぱぱぁ......うわーんっ!!」

さみしくて大きなこえで泣いたらね、
バターンってドアがあいて、パパがはしってきた。

「直緒っ!」
「ぱぱぁ......えーんっ」

ベッドからぴょんっておりて、パパにくっついたの。
......いなくなっちゃったかとおもったよぉ。

「ごめんごめん、直緒。着替えてたんだ。」
「パパぁ......」

パパはね。きのうのおようふくとはちがってた。
まっしろのセーターに、くろいズボンでね、おしごとのぱぱじゃなかった。

「直緒も着替えよう。」
「うん!........あれぇ、ナオのおようふくは?」
「こっちだ。おいで。」

パパと手をつないでドアをあけたらね。
パパのおへやにクリスマスツリーがあった。
きのうはなかったのに........すっごーい!!

ツリーの下にね、赤いはこがあったよ。

「直緒へプレゼントだ。」
「ほんとっ!?サンタさん!?」

赤いはこがいっぱいあるの。
1・・2・・3・・4・・5こ!?

みず色のワンピースでしょ、
こっちは、赤いくつ!
あっ、ナオがほしかったプリンセスシリーズのほんっ!
うわっ、クーピーがいっぱいっ!
あれぇ、ミミのおようふくもあるぅ!

すごいすごいっ!!


ナオはね、サンタさんがくれたみず色のワンピースを着たよ。
しろくてまぁるいえりがついててね、

「可愛いぞ、直緒。」
って、パパがいってくれた。
髪の毛はね、パパがブラシをしてくれたんだよ。

「やっぱ、俺と同じだな。」
って、パパがわらってる。
だから、ナオもうれしくなったよ。
それから、たまちゃんがみず色のリボンをしてくれて、
「朝ごはんにしましょう」っていったの。


テーブルをみたらね、とってもちいさいはこがあった。
赤いはこでね、サンタさんがもってきたのかな?

「パパ、これなーに?」
「ん?これはママへのプレゼントだ。」
「わぁっ、ママうれしいねっ!」
「だといいけどな。パパが迎えに行くのが遅くなったから怒ってるかもな。」

パパ.....
ナオはおこってないよ。
ママはおこるかなぁ。
うーん......でも、

「もしもママがおこったら、ごめんなさいしてね。それで、ママのごはんはぜんぶ食べるの。にんじんもよ?それから、あさはちゃんと起きてね。そうしたら、えらいねっていってくれるよ。」
「そっか。」

パパがね、ナオのリボンをちょんってした。
でもね.....きっとママはおこらないとおもうんだ。
だって、ナオのおねがいとママのおねがいはいっしょだもん。

ドキドキドキ・・・

「ねぇパパ........これからはずっとナオといっしょにいてくれる?」

パパがおっきな目をしてね。
それから、ナオのあたまをくしゃってした。

「当たり前だろ、直緒のパパなんだから。」
「うっ、うん!!」

ナオにがいちばんほしかったもの。
赤いはこにははいってなかったからドキドキしたけどね。
サンタさんはちゃんとかなえてくれた。


パパにおねがいしてね、
赤いはこの中をちょっとだけのぞいたの。
中にはね、キラキラの石が入ってた。





***



「パパのおふとんはおっきいから、ママがいっしょにねてもだいじょうぶねっ。」

そんな娘の言葉に司が微笑む。
こんなにも愛おしい存在があったなんて・・・
これまでの6年が何と無意味であったことか。
目に入れても痛くない、そんな表現の意味が分かる気がした。
自分が許してもらえるのかは分からない。
けれど、何度でも謝って許しを請いたい。
そして、3人でやり直したい。

司にピッタリと寄り添って眠る直緒。
その隣には、ウサギのミミがいた。

「ミミはいつもいっしょなの。」
「いつも?」
「ほいくえんにもいっしょだし、おばあちゃんのおうちに行くときもいっしょよ。だって、ナオがさみしくないようにってママがくれたんだもん。」

ずっと寂しい思いをさせていたと知る。
直緒にも、牧野にも。
俺はどうやって償えばいい?


今こうして直緒が司の隣にいる。
それはどうしてなのか?
牧野は、どうしてるんだ?
インフルエンザ?熱は下がったのか?
誰かが傍にいるのか?
それは......誰だ?

すぐにでも会いに行きたい。
だが、それがどれほどに自分勝手な事かも分かっていた。


自分とそっくりなクルクルと巻いた髪をそっと撫で、直緒が熟睡していることを確認すると、司はベッドから起き出した。

直緒が内緒だと言ったクリスマスプレゼント。
それはたぶん・・・・・今の司の願いと同じ。

だから明日、直緒と二人で会いに行く。
明日がダメなら、明後日。
明後日がダメなら明々後日。
ずっと会いに行こう。
彼女が許してくれるまで。


それから司は、夜も遅い時間に外商に連絡を入れた。
直緒へのクリスマスプレゼントは5年分だ。
あいつは.....牧野は怒るかも知れねぇが、これでも足りねぇ。
誕生日だって祝ってねぇんだ。
牧野の子だ。高級なプレゼントを喜ぶことはないだろう。
昔から、あいつが喜ぶものを見つけるのは本当に難しかった。
そんなことを思いながら、司は心を込めてプレゼントを選んだ。



そして、つくしへのプレゼントは・・?
渡したいものは沢山あった。
だけど、今すぐに渡したいものは一つだけ。
受け取ってもらえるかは分からない。
それでも、何年かかっても受け取って欲しい。

けれど、外商が開けたケースの中に、司の心に響くものはない。
高級であればいいって訳じゃねぇし。
あいつの指にピッタリと合わなきゃ意味がない。
それに、俺の気持ちがこもってなきゃだめだ。

いくつもの宝石を見ては溜息を吐く。
なかなか気に入った石が無かったのだ。

急ぐべきじゃねぇってことか......。
もっと時間をかけねぇと、ダメってことだよな。


はぁっと天井を仰いだ時、コンコン...とノックが聞こえた。
こんな時間に誰だ?

「司さん、少しよろしいかしら?」

ガバッとドアを振り返った。
そして相手を認めた瞬間、司は身を固くした。
かつて、つくしとの仲を裂こうとしたした自分の母親がいた。
だが、もう手出しをさせるつもりはない。
司自身、それだけの力を付けて来たし、今更文句など言わせない。

「あなたがわざわざここに出向くなんて、何か用ですか?」

そもそも、楓が日本にいたことすら知らなかった。
世界中を飛び回る鉄の女が、この時期に日本にいる意味。
それは一つしかないと思えた。

「随分な言い草ね。直緒ちゃんは、もう寝たのかしら?」

やはり・・・と司は思った。
楓は司のことなど目に入らないとでもいうかのように、奥のベッドルームへ向かう。
司は、さっと立ち上がり、楓の行先を遮った。

「直緒にも、牧野にも、手出しはさせない。」
「ふっ......くくくっ。あなた、記憶が戻った様ね。」
「それがどうしたっ!」
「それなら、話は早いわ。」

殺気立つ司に、楓はどこまでも余裕だった。




『この機会を逃したら、きっと一生後悔されますわ』

クリスマスの直前に入った、三条桜子からの電話。
これまで、楓にとって後悔は一度しかなかった。
それはかつて、牧野つくしを排除しようとしたこと。
息子の未来には邪魔な存在だと思っていた。
しかし、6年前の事件で記憶をなくした司は、一切の感情を無くしてしまった。
暴れるでもない、文句を言うでもない。
ただ淡々と、機械のように仕事をこなす息子を見て思っていたのだ。

あの頃、私があの子たちのことを認めていたら、きっとあの事件は起こらなかった。
司には、また別な未来があったのかしら?

これ以上の後悔はないと思っていた。
しかし、桜子からの連絡に、妙に胸が騒いだ。
........まだ何か、ある?

三条桜子から指定された時間にメープルに入った。
そこで目にしたものは・・・・・




「牧野さんが直緒ちゃんを産んでいたことは、私も知りませんでした。」
「.............。」
「驚いたわ。あまりにもあなたにそっくりで。疑いようもないわ。直緒ちゃんはあなたの子よ。」
「それがどうした。金目当てだとでも言いたいのか?」
「まさか。」




ずっと沈黙していた事実を、今になって三条桜子が知らせてきた意味。

『先輩は、直緒ちゃんがここに来てることを知りません。』
『では、何故?』
『先輩は、今入院しています。風邪をこじらせて、肺炎になって。直緒ちゃんのために、必死に働いていて、自分は具合が悪くても病院に行く時間もなくて。この数カ月は本当に激務で、私も心配していたんです。』
『..........そう。』
『先輩がどうしてそんなに必死に働いていたか分かりますか?』
『いいえ。』
『このクリスマスにメープルに宿泊するためです。6年ぶりに道明寺さんが帰国するというニュースを見て、少しでも道明寺さんに会いたかった。直緒ちゃんに道明寺さんを見せてあげたかったのかも知れません。』

メープルに宿泊するには、それなりの服装も必要だ。
しかもクリスマスというハイシーズン。
一般庶民には桁外れな客室料金になっている。

『意地悪をしたくなったんです。』
『意地悪?』
『そんな先輩の気持ちも知らないで、飄々と生きている。“世界一手に入れたい男”だなんて評されて.....。そんな道明寺さんが慌てふためく姿が見たかったんです。先輩じゃないですよ......私が。』
『ふっ......そうね、私も見たいわ、そんな司を。』

桜子と楓が笑い合った。
感情をなくした男が慌てふためく姿を見て見たい。
もう一度、彼が笑う姿を見られるのだろうか?
つくしを追いかけていたあの頃のように。

ドキドキとしていた胸の内は、二人も直緒と同じだった。
司は直緒の登場にどんな態度を示すのか?
万が一、直緒に危害を加えるようならば......その時には楓が出るつもりだった。
直緒は大切な孫娘なのだと、抱きしめるつもりでいた。

だが・・・

『やっぱり........』
『そうね。』

直緒に抱き付かれて唖然としていた男は、
あっという間に直緒を抱き上げて歩き出した。
直緒を見つめ、司は優しく笑っていた。

楓と桜子の目が合った。
互いの目は真剣だ。

『これ以上の後悔はなさいませんように。』
『私を誰だと思っているの?同じ過ちは二度と繰り返しません。』

牧野さんが許してくれるのなら・・・・







「牧野さんに会いに行くのね?」
「あんたには関係ない。」
「関係あるわ。」

コトン・・・

楓は司が広げていたケースの隣に小さな赤い箱を置いた。
その赤いビロードの箱は、年季を感じさせる鈍さがあった。

「何だ?」
「私が、あなたのお婆様から頂いたものです。」

司はじっとその箱を見つめ、ゆっくりと手に取った。
この箱が示す意味は、言うまでもない。

「受け取ってもらえるといいのだけれど。」

そのまま戻ろうとした楓に司が言った。

「拒否されたら?」
「追いかけたらいいでしょう?得意ではなかったの?彼女を追いかけることが。」

「本当にいいんだな?」
「しつこいわよ。」

今度こそ、楓は部屋を後にする。


司は、そっとその蓋を開けた。
中には、ひっそりと輝くダイヤのリング。
何万個の宝石を見たとしても、きっとこれ以上のものはない。
派手なものではなかったが、真の輝きを放つリング。
それは、まさにつくしにぴったりだと思えた。



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あと少し続きます(;^_^A
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Comments 4

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またまた、こんばんは(*^^*)

いつもたくさんの応援をありがとうございます。
桜子が楓さんを呼び出したシーンを書きたくなって( *´艸`)
結局イジワルにはなってないんですけど...それが、桜子ちゃんの愛情って奴なんです。

さてさて、
花●様
つくしは想像以上に覚悟をして、このクリスマスを迎えるつもりだったんです。でもギリギリ司は間に合ったようですよ!!イエーイ!! やっぱりね、クリスマスだし...つくしちゃんBDだし(笑) どうしても司君よりになっちゃうのは、まぁ、許してください(笑)

スリ●様
しっかり読み込んでいただきありがとうございます(≧▽≦)!! 確かに、二人を認めていたとしても、この事故は起こったかもしれない...。でも、SPもつけずに行方不明になって、マスコミに追いかけられなかったら...起こらなかったかもしれない。この司君は仕事はできるようですが、楓さんは母親としては残念に思っていたのかなって思います。なので、これが楓さんからのクリスマスプレゼント...になりますね(*^^*)

すず●様
またまたありがとうございます(*^^*) そうそう、つくしちゃんは多様ですね!うちのつくしちゃんは優しくて甘すぎるし。(←私の理想とする司君の恋人像ww)もっと原作っぽい天邪鬼さを書く方もおられるし、コメディーのつくしちゃんのボケっぷりも楽しいし...。本当に色々っ!! 他のCPはほぼ見てないですが、類君も多様なんですよね~。私はちょっととぼけたつくしちゃんも好きなので書きたいのはヤマヤマなんですが、コメディーがどうにもだめで(;'∀') あれはセンスの問題なんでしょうね~。クスッと笑える、心温まるコメディーが好きなんですよね~。司もちょっとコメディーで可愛いのも好き( ´艸`) さてさて、『My Love』の二人はやっと再会しましたよ。私は...こんな感じにしてみました(笑)。


ここで終わってもいいかなって言うところまで書いたのですが、せっかくなので、この後の3人にも軽く触れて終わろうかなと思っています。もう少しお付き合いください(*^^*)

2018/12/29 (Sat) 01:29 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/28 (Fri) 18:23 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/28 (Fri) 14:11 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/28 (Fri) 06:13 | EDIT | REPLY |   

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