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Happyending

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「何これっ!?」

思わず声を上げてしまってから、急いで口を塞ぐ。
道明寺さんに案内された、もう一つのゲストルーム。
リュウと二人でテレビでも見てるから、お風呂に入るように勧められた。

準備するとは言われたような気がするけど、まさか本当に準備されてるなんて.....
クローゼットの中には、いかにもブランドものって感じの洋服が吊り下げられていて、
引き出しを開けると、恭しく陳列されているブラやパンティー。
ベッドの上にはパジャマとガウンが置かれていた。

バスルームを覗くと、有名海外ブランドの化粧品が並べられていて、高級ホテルみたい。(泊まったことないけど...。)

恐る恐るブラを手に取ってみる。
淡いピンク色でつやつやしてる。
これって、シルク?
サイズ...大丈夫かな?・・・って、うわっ、なんでピッタリなの!?
おそろいのショーツはレース付きで可愛いけど・・・
これって、誰が準備したの!??

パジャマはエメラルドグリーンに白の水玉柄。
可愛い。それもつるつるの肌触りで、安物じゃないの。やっぱりシルク生地だ。

もしかして、ここに泊まる女性って多いのかな?
そういう時のために準備万端...とか?
私以外に恋人がいたことは無いって言ってたけど、恋人じゃなくたってそういう関係の人はいたっておかしくない.....よね?
筋肉ムキムキ...かぁ。適度に鍛えてるって、そういう時の為?
いやいや、さすがにそれはないか。

ブンブンっと首を振って妄想を否定。

でも、下着のサイズとか...経験豊富だから推測できるんだよね。
「こいつ、胸ねーな」・・とか思ってたのかな。
・・・って、いやーっ!!

思わず自分の体を抱き締めちゃう。



頭では分かってるんだけど、なんだか嫌なの。
自分がガキ臭いんだって分かってる......けど...
変な嫉妬が止まらないよっ!

恋をするって難しい。
とくにこの年齢で初恋なんて.....タチが悪い。
過去なんて気にしないと思っていても、気になっちゃうじゃない。
もぅ~っ!!

ちょっと頭冷やそうっ!!

そう思って、ベッドにぴょーんと飛び乗ったら、ぽわーんと跳ね返った。
悔しいけど、すっごく気持ちいいんだ、このベッド。
これも高級なんだろうなぁ。
ふっと道明寺さんの顔が頭に浮かんで、何をしてもサマになっちゃう人に勝手に腹が立ってきた。

明日はデートだってドキドキしてたんだから!
手を繋ぐだけだってドキドキしたんだから!

あのキスだって.....
意味わかってる?
あれは、『絶対に別れない』って意味なんだよ?
道明寺さんは知らないんでしょ?
だけど、私は、凄く嬉しかったんだよ?

私ばっかりドキドキして、なんだか悔しい。

私ってこんなに卑屈だったっけ?
もぅっ、もぅっ、もうーーっ!!




・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。


___あれ?




「起きたか?」
「........え?」

何となく視線を感じるような気がして、うっすら目を開くと、
目の前には道明寺さんのドアップ。

「なかなか帰って来ねぇから、入ってみたら爆睡してるじゃねーか。」
「えっ!うそっ!!」

私、あのまま寝ちゃってた!?
あまりにベッドの寝心地が良くて.....うわぁっ!

「ごめんなさいっ!そうだ、リュウは!?」
「もう寝た。」
「本当!?やだやだ、ごめんなさいっ!!」
「あいつも疲れてたんだな。お前がいなくなったら速攻落ちてた。」

コソコソとベッドから起き上がって、マットレスに正座する。
なんだか、申し訳ない.....。
私、勝手にヤサグレて寝てたんです。


「まだ風呂入ってねぇの?」
「あ...うん.....ごめん.....」

「もしかして、気に入らなかったか?」
「なっ、なにがっ!?」

思わず声が裏返っちゃう。
道明寺さんの視線が床に向けられて、そこには水玉柄のパジャマが落ちていた。
態とじゃないよっ!
寝てる間にベッドがから落ちちゃったみたい.....

慌ててベッドから降りてパジャマを拾い、ベッドに戻した。
道明寺さんと向き合う形になって、なんだか落ち着かない。


「ちょっとガキくせぇかなと思ったんだけどな。」
「ガキ臭い?」
「外商が持って来たやつにロクなのなくて、赤のシースルーとか訳わかんねぇし。」
「それは無理っ!て、なに?外商っ!?」
「お前を家に誘ったんだから、そりゃいろいろ準備するだろ?」
「いろいろ・・・?」

色々って、こういうお泊りグッズとか.....

「しっ、しっ、下着・・・も?」
「おっ、おぅ。」

ぎゃっ!!
道明寺さん、顔が赤いです....けど......

「どっ、道明寺さんが選んだの?」
「俺以外の誰に選ばせるんだ。」
「さっ、サイズとか、よく分かったね!それって.....」

こんなこと言っちゃだめっ!
だめだよ、つくし!!黙れーっ!!

「あー、それは......あきらが......」
「へっ?なんで美作さんっ!?」
「いや、何でもねぇ。」
「何でもなくないでしょっ。どうして、私にピッタリサイズのブラとかあるのか不思議だったんだからっ!!」

そうだよっ、経験豊富なんだなーって、感心するやら、イライラするやら...。

道明寺さんが、しまった...って顔をして、微妙に目を泳がせてる。

「だからっ、分かんねぇから、あきら使ってあの三条って女から聞き出したんだよっ!!」
「桜子っ!?」
「お前のスリーサイズ聞き出すのに、初期伊万里の壺取られた.....」
「バカっ!何やってんの!?」

初期伊万里って、いわゆる骨董品だよね。
それって、いったいいくらするの?高いんじゃないの!?
桜子も桜子だよっ、何やってるのよっ。

「そっ、そういう人って、あやしい壺とか買わされちゃうんだからっ。」
「そんなもん買わねぇよ。」
「騙されて、老後の資金が無くなっちゃう人もいるんだよ!?」
「無くなんねーよ、壺ぐらいで。」
「だけど、スリーサイズごときで.....」

「スリーサイズごときじゃねーよっ!俺にとっては死活問題だ。伊万里ぐらいいくらでもくれてやる。」

死活問題って.....私のスリーサイズが?
そんなの直接聞けば...って、そんなの聞かれたって答えられる訳ない…かぁ。
Bカップです...とか。

「笑わなかった?」
「何が?」
「胸...ねぇな?とか......」

ぎゃっ、私ったら、何を聞いてるのっ!?
でも、思っていたことがそのまま口から出ちゃったんだもん!

「なんで笑うんだよ。」
「だって、胸ちっちゃいから....恥ずかしいよ。」
「胸のデカさなんて関係ねーだろ。俺はお前自身が好きなんだから。」
「うっ......うん......」


道明寺さんがね、至極当然って感じに言うから、
さっきまでのモヤモヤした気持ちも、ずっと体に入っていた妙な緊張も、ストンと抜けた。


「強いて言うなら、デカさがどうかっていうよりも触りてぇと思ったけど。」

「ぎゃっーっ!!!」

「バカ、軽いジョークだろ。リュウが起きる。」

道明寺さんが、ぐっと私を引き寄せて抱きしめた。

こんな風に抱き締められるのも初めて。
お風呂上がりのいつもとは違う香りがする。
だんだん癒されてきて、気持ちが軽くなった。

付き合ってるんだもん。
秘密にすることないよね。
知りたいことは聞けばいい。

そんな風に思える安心感。



「もう一個聞いていい?」
「何だよ。何でも聞け。」
「うん。えっと.....ここって、いつも誰がお掃除するの?化粧品とか、いつも置いてるの?お料理は誰がしてくれるの?それから......」
「ちょっと待て、ストップ。」

道明寺さんが少しだけ私を放して、困った顔を向けた。

「なんか誤解してるみたいだな。言っとくけど、俺が女を自宅に泊めるのなんて、お前が初めてだからな。そこ勘違いするなよ?」

「それからこのマンションの管理は、ガキの頃から俺を世話してくれてる婆さんに任せてる。掃除なんかは、邸からメイドが来てやってる筈だけど、俺がいない時にやってるから見たことねぇ。」

彼が一言一言きちんと伝えてくれる。
私、凄くドキドキして、凄くホッとしてる。
当たり前だけど、言葉にするって大事だ。


「それでも、お前が知らない女が入るのは嫌だって言うんなら.....」
「そっ、そんなこと言ってないっ!!」
「言ってるだろ?」

そんなつもり無かったけど、やっぱりそういう事?
あーもうっ、やだやだっ。
恥ずかしすぎっ。


道明寺さんが私の肩を掴んだ。

無理やり私の顔を覗き込む。

分かってたけど、超絶美形なんだよ、この人。

まつ毛.....長いなぁ.........



「一緒に暮らすか?」

「・・・・え?」


「お前の不安を払拭できるだろ?」

「........っ!!??」


「ここでもいいし、それか英徳近くにマンション買うか?」

「なっ、なっ、何言って.....」


この人は一体何を言い出すの?
壺どころじゃないじゃないっ。
一緒に暮らすとか、それって・・・


「お前こそ、何言ってんだよ。あそこでキスした二人は、絶対に別れないんだろ?」


道明寺さんがニヤリと笑った。

聞いてたんだっ、あの話!


「今更、俺から逃げられるとか思うなよ?」

彼の目つきが本気だ。



英徳の人だなんて一括りにしていた自分が可笑しい。
この人はレベルが違う。
型に嵌るような人じゃない。

一度狙ったものは逃さない。

本気なんだ......

本気で、私のこと.......



「わ、私、お風呂・・・・」

「待ってる。」

「はい・・・・」


自分が追い詰められてるのが分かる。
けど、逃げられない。


私、もしかして........

すごく危険な人を好きになっちゃったのかな?




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なかなかまとまった時間が作れず.....
少しずつしか進まなくてごめんなさい(>_<)!!
いつもたくさんの応援をありがとうございます。
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Comments 3

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Happyending  
こんばんは~( *´艸`)

いつもたくさんの応援をありがとうございます!
久しぶりの午前中お休みで、お話を書こうと頭を捻っていましたが、司がどうやってお泊りグッズをゲットしたかが気になり過ぎて、こんなお話になってしまいました(笑)。さすが、司ですよ!デートが決まっただけで全て調達です。スリーサイズのためなら伊万里ぐらいくれてやりますよね!!(笑)。

花●様
もう~っ、さすが司でしょ??(笑) リュウ寝ちゃってます。司は待ってるみたいですが...(笑)。どうしよっかなぁ。ここから先もいつものごとくなーんにも考えてませんっ(◎_◎;) リュウがいるからなぁ...。でも、子守りを頑張った司にもうちょっとご褒美もあげたいような...。どうしましょ??(笑)

スリ●様
目が覚めて、目の前に司がいたら・・・きゃーっ!!(≧◇≦)!!ですね(笑)。もう、つくしちゃんが羨ましすぎます!! こちらのつくしちゃんは英徳出身ですが、いまいち司のセレブっぷりを分かってないみたいです。本当に凄い男なんだよ~。もうロックオンされたら逃げられないんだよ~( *´艸`)プププ つくしちゃんは教師というお仕事も大切にしていますから...この二人がどんなHappyendになるのか...じーっくり考えながら書きたいと思います!でも、まずは今晩ですよね(笑)ぼちぼち頑張りまーす(^^)v

さて、最近インターネットの調子が悪くて、コメントとか消えたりが多いです。これもさっき消えたし..。嫌だなぁ。ルーター変えた方がいいのかな...。全部主人任せなもので、どうしようもない(;^_^A

日々の悩みは尽きませんが・・・
とりあえず、続きがんばろう!(*^^*)

2019/03/13 (Wed) 22:20 | EDIT | REPLY |   
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2019/03/13 (Wed) 19:14 | EDIT | REPLY |   
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2019/03/13 (Wed) 18:07 | EDIT | REPLY |   

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