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Happyending

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ふかふか.....ぬくぬく.....

ん~・・・気持ちいいなぁ。
なんて温かいの.....これはなーに?


思わず頬をすり寄せて、ニヤニヤしてたかも知れない。
その時、突然頭の方から声が聞こえた。

「くすぐってぇ...」

って、すり寄った物体が震える。

「......あれぇ?」
「目、覚めたか?」

目が覚めた・・・?
ん?このシチュエーションは.....まさか.....

ぎゃっ!!やっぱりーっ!!

恐る恐る顔を上げると、当然のように私の顔を覗き込んでる司がいた。

「私、寝てた?」
「車の中からぐっすりだ。」
「ごめん、安心しちゃったみたいで.....」

リムジンに乗り込んだところまでは覚えてる。
けど、会いたかった人に会えてほっとして、そのまま眠りこけていたみたい。
でも、だからって・・・

「な...なな...なんで、一緒に寝てるのっ!?風邪、移っちゃうでしょ!!」
「だから、そんな軟じゃねーって。」

そうかも知れないけど、それだけじゃないっ。

「やだっ!私、シャワーも浴びてなかったのに・・」

私ってば、汗だくになったパジャマのままだ。
うーっ!!

「着替えさせるか迷ったんだけどな....」
「ダメっ!それは絶対ダメっ!!」
「って言われるような気がして止めた。薄手のローブ羽織らせてるから。」
「あ.....ありがと。」
「どういたしまして?」

司がニヤッと笑ってから、

「あー、寝顔、可愛かったなぁ。」

揶揄うような表情。

ぎゃーっ!!!
もうやだーっ!!

2回目だよ。一緒に寝るの。
なのに、いっつも眠りこけて、私は司の寝顔なんて見てないし。
こんなベッドの上に二人きりで、「可愛い」とか...

もうっ、もうっ、もうーっ!
だめっ、もう司のこと見られないっ!!

ガバッとフワフワの布団にもぐり込んだ。

「何やってんだよ。」
「恥ずかしすぎる。」
「何を今更。」
「私、寝言とか言ってなかった?」
「言ってた。“司、愛してる”...だったかな。」

あ...愛してるだなんて.....
人生で一度も言ったことないっ!

「嘘だっ」

ガバッと布団から顔を出すと、
綺麗な長い指で、ピンってデコピンされた。

「それだけ元気なら、大丈夫そうだな。」

そう言いながら、私の額に触れて、熱を確認してくれる。
自分でも分かる。
とっても体が軽い。
だから、もう熱なんてないと思う。

「よし。バス、用意できてるから、入って来いよ。」
「ありがとう。今何時なのかな?」
「6時前か。」
「本当に色々ごめんね。すっかり元気になったみたい。お風呂あがったら帰るね。」

そう言ったら、司が不思議そうに首を傾げる。

「何?」
「いや?」

何となくその反応が気になったけど、とりあえず汗を流したい。
そーっとベッドから降りて、あっ...と気付く。

「......そうだ、着替えがなかった。」

司を振り返ったら、「今更だろ」って笑われた。

「準備してあるから。」

そうだった......マンションにも用意されてたんだから、ここにあっても不思議じゃない。

「重ね重ねありがとうございます。」

ペコリとお辞儀。
本当に申し訳ないなぁ。
でもおかげ様で、何にも心配せずにぐっすり眠れてしまった。
たぶん寝心地のいいベッドと司のおかげ。

「恋人なんだから当然だろ?」って、司が言うけど、当然なのかなぁ。

よくわからないまま、司に促されてバスへ向かった。







「あの.....これ?」

バスから戻った牧野がリビングに入って来た。
その困惑気味な顔がまた堪んねぇ。
もっと困らせてーとか思う俺は、相当ガキだ。

「これじゃ外に出れないんですけど・・・」

モジモジしながらも、牧野が着ているのはまたしてもパジャマ。
上にはガウンを羽織ってる。

「病み上りだろ。外に出るな。うちでゆっくりしてろよ。」
「もう大丈夫だよ。」
「ダメだ。」

ダメに決まってる。
せっかくうちに連れてきたんだ。
帰ろうったって、帰さねぇ。

「でも...」
「家庭訪問か?」
「ううん。それはもう終わったの。」

終わったのかよっ!
それを早く言えって。
ヤッタっ!!

「じゃあ、ゆっくりできるんだろ?」
「う...ん。でも、司は仕事に行くんでしょ?」

時間は朝の6時過ぎ。
牧野が風呂に入っている間に俺もさっとシャワーを浴び、スーツに着替えた。
7時には西田が迎えに来るはずだ。

「夕方までに終わらせるから、ここで待っててくれ。ディナーを準備させる。」
「ディナー?それなら、時間までうちで待ってるから。」
「一人にはさせられない。それに、色々見てもらいたいものもあるからな。」
「見てもらいたいもの?」
「ああ。」

立ち上がり、牧野をソファーへエスコートする。
すると、コンコンとノックの音がして、「いいぞ」と返事をすると入ってきたのはタマ。
牧野は驚いて、座ったばかりのソファーから飛び上がった。

「うちのメイド頭のタマだ。俺がガキの頃から世話してもらってる。」
「はじめましてっ。牧野つくしと申します!」
「はいはい。聞いてますよ。英徳の先生をしてるんだってね。坊ちゃんにはぴったりの方だと思っていたんですよ。」

「ぴったり...?」

予想外の言葉だったのか、牧野がすっとぼけた顔をしてる。

「ええ、ええ。うちの坊ちゃんは手がかかりますから。小学校の先生ぐらい、心の広ーいお方がピッタリですよ。いやいや、お似合いだこと。おほほほほ・・。」

そう言って、ウシシッと笑うタマ。
これでも牧野に気を使ってるんだろう。
それもそうだ。こいつを逃したら、俺が今後女なんて連れてくることがないことはタマが一番分かってる。
タマだって早く楽になりてぇだろうしな。
いつも言われてるんだ。
『坊ちゃん、いつになったら身を固めるんだい?タマだってそういつまでもお世話はできませんよ?』ってな。

「そっ...そんなっ」
「さてさて、朝食にしましょうかね?牧野様は病み上りとのことで、シェフが中華がゆを用意しましたよ。」
「そんなことまで...」

驚いて言葉も続かない牧野に対して、タマは至って冷静。
次々とテーブルに料理を並べていく。
我に返った牧野が手伝い出すのを見て、タマが満足そうに笑った。

「やっぱり坊ちゃんが見込んだお嬢さんだねぇ。」
「だろ?」
「逃げられないようにしておくんなましよ。」
「だから頼んだぞ。」

こっそり指示を出すとタマがVサインをして、ささっと部屋を去っていった。
よし、これで完璧。


ソファーに並んでいただきますを言う。
相変わらず食いもんには目がない牧野は、すっかり体調も良くなっているようで、準備された料理を次々と食べていく。

「ぷっ、すっげぇ食ってるな。」
「だって、昨日の夜食べなかったもん...それにおいしーい。モグモグ...司もちゃんと食べて!」
「はいはい。」
「返事は1回よ?」
「おぅ。」

返事をしながらも、食うより見てる方が楽しい俺の手はなかなか進まない。

牧野は苺を美味そうに食っている。
俺より食いもんって感じ。
そこはちょっとムカつくけど...

「なにこれっ!すっごく甘い!ねぇ、司も食べてっ。」

って、やっと俺の方を見て、俺がじっと牧野を見つめていることに気付いたらしい。

「何?」
「いや、やっぱいいなと思ってな。」
「何が?」

朝からお前が隣にいることに決まってるだろ?
本当に鈍感な女。
自分がどんなに俺を喜ばせてるか分かってねぇんだから。

「苺?すっごく美味しいよ。」

何を勘違いしてんのか、牧野が俺に苺を差し出す。
フォークに刺さった真っ赤な苺。
どうぞ?って、牧野が俺の口元に持ってきた。

「それじゃねーよ。」

フォークを持つ牧野の手を握る。
そのまま牧野の口元へ。
面白いぐらい反射的に、牧野はパクっと苺を口に入れた。

モグモグモグってリスみてぇ。

「ゴックン・・・って、なになに?」
「俺はこっち。」

牧野の頭を引き寄せて、ゆっくりと口づけする。
舌を入れ、彼女の口内を舐め回す。
甘ったるい香りに、甘ったるい味。
それは苺じゃねーぞ。
牧野特有の甘さだ。

彼女の手からカランと音を立ててフォークが落ちた。

彼女の手が俺の背中に回る。
それに勇気を得て、俺は一層キスを深めた。

「んっ.....」

うぉっ、初めてだ・・・
牧野がキスを返してくれた。
舌に舌を絡めて、絡め合って.....
やべぇ、仕掛けたつもりが俺の方が落ちそうだ。

もうすぐ西田が来るってのに・・・
止まんねぇ。


牧野の頭から背中に手を這わせていき、パジャマの裾に手を入れた時、

___コンコンコン

とノックの音。

だぁっ!!


牧野の唇が離れた。
せっかくキスを返してくれるようになったのに...くそっ。

名残惜しさ満載の睨みをきかすと、
俺のイライラが伝わったのか?

チュッ...と、突然のリップ音。

目の前には、恥ずかしそうな、でも楽しそうな牧野の顔。


「迎えが来たみたいだよ。行ってらっしゃい。」

って小さく俺の胸を押す。
言われなくても分かってんだよ。
はぁ~。

俺もチュッと、小さくキスを返した。

「絶対帰るなよ。」

「はいはい。」
「返事は一回だ。」
「はいっ。」

牧野がクスクスクスって笑う。

「笑ってんじゃねーぞ。今晩覚えてろ。」
「えー?」

まだ笑ってやがる。
この鈍感女。

こいつは男の機微なんて知らねぇんだろう。
けど、これだけ元気なら問題ねぇな。


俺はもう、容赦なんてしねぇんだからなっ!




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Comments 5

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Happyending  
こんばんは〜。

いつもたくさんの応援をありがとうございます(*^^*)
バタバタしておりまして、まとめてのお返事でごめんなさいm(_ _)m

春休みで子供達と旅行に来ています。
類君のお話、全く違うものを考えていたのに、新幹線でポロポロ書いていたら、あれ?みたいなお話に。タイトルは、花*花さんの歌と被ってますf^_^; けど歌から妄想したわけでもなく、ふっと思い浮かんだタイトルがこれでしてf^_^;

そんな感じで、連載の続きはもう少しお待ちください。
せっかくだからF4全員のバースデーをコンプリートしたくて^^;
ただ、一番難しい類君をこんなに適当に手をつけて良かったのか。ちゃんと続き書けるのかが怖いです!書けなかったらどうしよう…。


話しが変わりますが、関東に進出して来たのですが、さむいですね!!
こんなに寒いなんて…。明日は晴れとのことなので、もう少し暖かいかな?暖かくなって欲しいな〜。
ではでは、また(o^^o)
慌ただしくてすみません:(;゙゚'ω゚'):

2019/03/30 (Sat) 23:39 | EDIT | REPLY |   
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2019/03/29 (Fri) 18:09 | EDIT | REPLY |   
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2019/03/28 (Thu) 06:23 | EDIT | REPLY |   
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2019/03/28 (Thu) 05:40 | EDIT | REPLY |   
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2019/03/27 (Wed) 20:53 | EDIT | REPLY |   

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