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Happyending

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お待たせしました。やっと再開です(;^_^A
先週は出張、今週は家族が入院したりとバタバタしていましたが、やっと落ち着いてきたところです。
相変わらずのペースになりそうですが、どうぞよろしくお願いします(*^^*)
まずは、朝食のその後から・・・(´艸`*)
***






「じゃ、頑張れよ!牧野。」
「周りに気を付けろよ~!」

ホテルの玄関ロビーで、あきらと総二郎が迎えの車に乗り込んだ。

「だから、なんのことよって、もぅ...聞いてないし。バイバーイ!」

手を振り二人を見送ったつくしが、駅に向かって歩こうとクルリと振り返ると、


___ドンッ・・と、
何か大きなものにぶつかった。



「イタタ...ごめんなさいっ!」

振り返りざまに人に激突したらしい。
でもこの香りは・・・?

ぶつけた鼻に手を当て見上げると、

「あれぇ・・・道明寺?」
「あれ、じゃねーよっ!!」
「だって、あんたこれから仕事だって・・・」

目の前には、先ほどエレベーターで別れたばかりの司が、額に汗を垂らして立っていた。



朝食の後、それぞれに仕事だとホテルを出ることになった。
スカイラウンジから下降するエレベーターの中で「本当にお世話になりました」とお礼を伝え、ペコリと頭を下げると、つくしはあきらたちと一緒にロビー階でエレベーターを降りた。
・・・のだが、彼女は自分のリムジンに乗るものだと疑っていなかった司は、そのあまりにもあっさりとした態度に唖然とし、一瞬放心しているうちにドアが閉まり、そのまま地下2階の駐車場まで一人で下りてしまったのだ。
我に返った瞬間に「車を正面に回せ!」と怒鳴り、ダッシュで引き返して来て追いついたのが今だ。


信じらんねぇ...
結構いい雰囲気だと思ってたのは俺だけか?
メシ食い終わったら、じゃあさようならって...
次の約束もしてねぇんだぞ、俺ら。
まさか...忘れてんじゃねーだろーな.....。

一抹の不安を覚えながら、司はじっと彼女の瞳を覗き込んだ。

「......あっ!ごめん、お金?」
「............。」
「あ、現金1万円しかないや。足りない...よね?」

マジか...
ショックでけぇ。
この俺が、女から金をとるような男だと思われているとは。

はぁ.....と司は深い溜息を吐いた。

「ちげぇよ。お前、忘れたのか?」
「ん?」

究極に可愛い顔で見上げてくるつくしだが、司もここは引き下がれない。


「約束だろ?」
「約束?」

「デートだよっ!デートっ!!!」
「デ.....って、ちょっとそんな大きな声っ!」

不貞腐れた様な司が、顔を赤く染めたつくしの手を引いた。
と、同時にリムジンが目の前に滑り込んでくる。

「お前はこっちだ。」

さっと開いたドアの中に、司は彼女を押し込んだ。

「きゃっ、待ってよ!だって、これから仕事なんでしょ?何でっ!?」
「うっせー!俺がお前を送ってやるんだよ。」

連絡先も交わしていない。
いや、西田経由ですでに住所も電話番号も知ってはいるが、直接教えてもらわなければ意味がない。

それに何より、伝えたいことがあるのだ。
先ほどからのつくしのとぼけた様子を見て、はっきり言わなきゃ伝わらないと司は覚悟を決めた。

つくしをシートに座らせると、自分もその隣にドカッと腰掛けた。






「ねぇ...ちょっと、近い。」

リムジンの中は広々としているというのに、司がどんどんつくしに近づいて来るものだから、つくしは隙間を空けようと奥へ奥へと移動して、とうとう窓際ギリギリまで追い詰められてしまった。

「あ?」
「こんなに広いんだからもう少しあっち行ってよ。」
「で?デートはいつにする?」
「ねぇ、あたしの話聞いてる?」

司との距離があまりに近いものだから、つくしが向かい側の席に移動しようとすると、司の長い腕が伸び、バンッと掌を窓に着いて彼女の行動を阻んだ。

「ちょっと、危ない!」
「なぁ、いつならいい?」

少し首を回しただけで、すぐそこに司の顔がある。
息がかかるぐらいの至近距離に、つくしの顔も熱くなってしまう。

「わ...分かったから、もうちょっとだけ離れて。」

つくしがお願いすると、司は窓に着いた手だけを退けてくれたが、隣にピッタリ座るのを止めなる様子はない。



デート、デートって・・・
可愛い...なんて思わなくもないんだけど、
この人、道明寺ホールディングスの日本支社長なんだよね?

昨日の公開演説は本当に素晴らしかった。日本国内の事業に留まらず、世界規模のプロジェクトを動かす指揮官だ。『道明寺』という伝統ある会社の役員でありながら、柔軟な視点を持ち合わせ、トップダウンの一方的なやり方ではなく、企業内のボトムアップを推奨する若きカリスマ。道明寺財閥にとって一番の財産は彼だというのは決して嘘ではない。

・・・そんな人が、どうしてあたしとのデートに拘るの?


それに、つくしが混乱するもう一つの理由があった。

あたしは、どうしてこの人を拒まないんだろう。
手を握られても振り払いもしていない。この人の強引さを案外心地良く感じてる。
これまでにも、デートに誘われることは何度もあった。けれど、どの人とも二人きりで会いたいと思ったことは無かったのに。
この人ならいいと思ってるなんて、あたしもどうかしてる。




「あのね。デートって言うけど、あんたこそ、そんな暇あるの?」

口で言うだけで実現しないような約束ならして欲しくない。
なんとなく、そんな風に思ってしまう自分につくしは驚いていた。
つまり、それは自分もデートを相当楽しみにしているということだから。
デートと言う言葉に浮かれそうな自分を抑えて、つくしは何とか冷静になった。


実際、司は激務の毎日だった。
土日が休日なんてことはこれまで一度もない。
しかも支社長就任直後なだけに丸一日の休暇などとれるはずもなく、デートとはいっても数時間で、食事をするぐらいがせいぜいだろう。

「・・・そこが一番の問題だ。」
「ほらぁ。だから、無理しないでよ。」
「嫌だ。」
「嫌だって......ぷっ。」
「笑うな。」

自分とのデートに拘る司が何とも可愛く見えて、つくしはついつい笑ってしまった。
こんな風に言われたら、嫌でも時間を作りたくなる。会いたくなるじゃない。

けど・・・
あたしじゃなくたって、呼び出せばすぐにでも出てくる女性なんてたくさんいるんだろうに。
いつもこんな風に女性を誘ってるのかな.....?
モテる......もんね、実際。
昨日のパーティーでも女性陣の注目の的だったことはつくしも知っている。


__ズキンッ


あ・・・まただ。

自分でもおかしいと思った。
司の女性関係を考えた時に頭痛がするのだ。
麗華さんが現れた時もそうだった。


もしかして、これって......嫉妬?
まさか、そんなはずない。
だって、あたしはこの人のことなんて何とも思ってない。
そもそも、あたしたちは出会ったばかりで.....そんなこと.....


「おい、どうした?また変な顔してる。」
「へっ。いや、変な...って。失礼でしょ!」
「顔色が悪いって言ってんだよ。」
「だ.....大丈夫だよ。」

すっと視線を逸らす彼女を、司は心配そう見つめ、頬に手を伸ばした。
けれど、自分の気持ちに混乱していたつくしは、その手をパシッと払ってしまう。

一瞬傷ついたような司の表情に、泣きたくなったのはつくしの方だった。


「こ...恋人でもないのに、こういうのは良くない...と思って.....」


何て言い訳をしているのか?
こんなこと言うべきじゃないのに。
これじゃあ、まるで拗ねてるみたいだ。
自分でも何を言っているのか分からない。
何度も助けてもらって、その行為に甘えているのは自分だ。
優しくされると安心して、女性の影を感じれば嫉妬するようで。
そんな自分に困惑して、これ以上司との距離を間違えてはいけないと思った。


俯くつくしの横顔に、司はゆっくりと話しかけた。
その声は、つくしの耳に優しく響く。


「恋人ならいいのか?」
「え?」
「恋人なら触れてもいいのか?」
「何言ってるのよ。」
「答えろよ。」
「それは.....」


「___付き合おうぜ、俺たち。」


つくしは目を見開いた。
聞き間違いに違いない。
でも、それなら、今、何て言ったの?


見上げると、そこには至極真剣な司の顔があって、


「お前が好きだ。」


そう断言した美しい男は、どこか照れているように見えた。




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いつもたくさんの応援をありがとうございます。
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Comments 3

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Happyending  
こんばんは~(*^^*)

いつもたくさんの応援をありがとうございます(*^^*)

花●様
元気にしていますよ!入院している家族ももうじき退院です。無理せずやっていきます。けど、お話忘れないように進めねば!です(*^^*) 頑張りまーす!

スリ●様
あははっ。またまたスリ●さんらしいコメントです!でも、たぶん・・?大丈夫ですよ!(笑) 続き頑張ります!!

拍手コメ ぴ●様
つくしちゃん・・・どう出ますかね? 辛い記憶も心の奥にしまっている・・(´艸`*)ムフフ。 私も今過去に戻ったら、積極的な恋愛してみたいです!(*^^*)


続き、モヤモヤしちゃうので頑張ろうと思います。
ではまた~(*^^*)

2019/08/02 (Fri) 00:36 | EDIT | REPLY |   
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2019/08/01 (Thu) 15:46 | EDIT | REPLY |   
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2019/08/01 (Thu) 09:03 | EDIT | REPLY |   

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