ブラックバカラ 17
「よぅ」
___ドキッ!
恐る恐る見上げると、そこにはやはり.....
「よ.....う?」
1週間ぶりに見る司がいた。
「ご無沙汰してます、道明寺さん。」
「お前......三条か?」
「はい。道明寺さんの記憶に留めて頂けていたなんて光栄です。」
「桜子も道明寺と知り合い?」
「まぁ...英徳ですからね。」
「ふーん......」
桜子だって名家のお嬢様だ。司と知り合いでもおかしくはない。
「英徳の高等部にいたよな?」
「はい。」
英徳学園高等部......
あたしも高2まで通ってた。
そこで、類や桜子、滋さんと出会ったんだっけ。
でも、あれ...?道明寺って、あの時いた?
こんなに目立つ男で、しかも類たちの親友だ。
なのに彼の記憶が無ないなんて......おかしくない?
ここに至って初めて、つくしは自分の記憶に疑問を抱いた。
急に難しい顔を始めたつくしを見て、司が可笑しそうに笑う。
実際、司にとって桜子の記憶は、総二郎たちとつるんでた女がいたな...という位にあいまいなものだ。
「何だよ、嫉妬か?」
「ちょっ、違うからっ!」
「心配すんな。俺はお前しか見てねぇ。」
「バカっ!こんなところで何言うのっ!!」
1週間ぶりだというのに、司がまるで何事もなかったように振舞うから、つくしはなんだかほっとして涙が出そうになったけど、それを隠す様に強気で言った。
そんな二人を見て、桜子がフフンと笑う。
「なぁんだ。心配いらないじゃないですか。でも、一応確認はしておいた方がいいと思いますよ?」
「確認?」
「さ、桜子っ!!」
慌てるつくしを気にも留めず、桜子はチラリと司を見上げた。
「さて、道明寺さん、私たちそろそろ出かけるんですけど。」
「あ?」
『何言ってんだてめー』と言わんばかりに司の眼付きが鋭くなり、桜子を睨み付ける。
一触即発な二人の様子につくしは焦った。
いや、別に司と約束していたわけではないのだから焦る必要もないはずなのだが。
「そんなに凄まないでよ、道明寺!」
「私たち、これからバーゲンに行くんです。ね?先輩。」
そんな司の視線を飄々と交わす桜子は流石だ。
「......バーゲン?」
「ええ。昨日から約束していましたのよ?」
「だ、だって、あんたは忙しいでしょ?1週間も連絡なかったくらいなんだから。」
「は?」
確かに、この1週間連絡を入れなかったのは事実だ。
声を聞けば会いたくなるから。
けれどそれは、今日の夏祭りのためにオフを捻出するためで、司は睡眠時間も削って仕事をしていたのだ。
昼の会食でメープルに来れば、つくしがランチに来ていると支配人から連絡が入った。
それで会食も早々に切り上げ、残りの仕事をメープル内の執務室で終わらせて、今、駆けつけたところだ。
今の時間は午後3時。
てっきり自分に会いに来たのだと思っていたのに、
まさか、本当にランチに来ただけだったとは。
いや・・・だからって、ここは譲れねぇっ!
「三条、お前は帰れ。」
「道明寺っ!いきなり何言うのよっ。それに、あんたは仕事でしょ?」
「もう終わらせた。お前が俺に会いに来たと思ったんだよっ!」
「ぎゃっ!何言って.....っ」
「デート、約束だろーが!」
諦められるはずが無い。
この激務の1週間は何のためだ?
約束のデートをして.....それから夜は......
もちろん無理矢理なんて考えていないが、それでもつくしとゆっくり一夜を過ごすために、明日までオフを作らせたのだ......とは今は言えない。
期待してねぇと言えば嘘になる。
いや、本当はすげぇ期待してる。
けど、今そんなこと言ったら、こいつ、ビビっちまうだろ?
つい、1週間前に失敗したばかりだ。
別にそれだけが目的って訳じゃねーし。
待ってくれと言われれば、俺は待てる男だ・・・だぶん。
「えっと....」
つくしは真っ赤になってしどろもどろ。
もともと週末は最終値下げになったバーゲンにでも出かけようと思っていたところに、桜子から連絡があった。桜子は当然バーゲンになんて興味はなかったから、「とにかくまずはランチに行きましょっ!」と押し切られ、メープルに連れ込まれたのだ。ランチが終わるとこのティールームに移動して今に至る。
司はずっとデートデートと騒いでいたけれど、今日だと約束していた訳じゃない。
先に約束したのは桜子な訳で...
でも、こいつはかなり強引な男だよ?
司と桜子は未だ睨み合っている。
・・・どうしよう?
つくしがマゴマゴしていると、
「仕方ないですね。」
と、桜子が溜息を吐いた。
「そうか、話が早いな。車出してやる。」
「あら嫌だ。1週間も恋人を放置しておいて、いきなり現れて彼氏気取りとか、恋人失格ですよね?先輩。」
「え......えぇっ!?」
「何だと、てめぇ!!」
司の額に明らかな青筋。
それを見ても桜子はどこ吹く風だ。
「先輩だって言ってたじゃないですか。これはもう、終わりだよねって。」
「ちっ、違っ!桜子ーっ!!」
「おいっ、それはどーいう事だっ!!」
予想外に飛び出した『終わり』なんて言葉に、一瞬司も息が止まりそうになる。
そんなの絶対に許さねぇけど!
「1週間分ですもの。それ相応のお詫びは必要ですわ。」
「桜子っ!あたしはそういうのは...」
言いかけたつくしの口に、桜子が『しーっ』と人差し指を立てた。
「ねぇ、先輩。今度優紀さんたちが戻ってきたら行こうって言っていた海ですけど。」
「.....へ?うん。でも、なかなかいい所ないんだよね。っていうか、桜子、あんたの条件が多すぎるのよ!」
「だって、私のビキニ姿とか、一般庶民には見せられませんもの。」
「あんたね。水着なんて海入ったら一緒でしょーが!」
「まぁ、先輩のその貧弱ボディーじゃそうでしょうけど。」
チラリと桜子が司に目配せをする。
つまり、ここを立ち去る代わりの条件を出しているのだ。
ニヤッと桜子が笑った。
くそっ!
てめぇの水着なんてどーでもいいんだよっ!
けど、こいつのビキニ姿とか......絶対に庶民には見せらんねぇ...。
それに、この女をさっさと退散させねぇと...。
「三条。」
「なんでしょう?道明寺さん。」
「うちのプライベートコテージ貸してやる。」
「あら、今からですと飛行機の手配が間に合うかしら?ね、先輩。」
「え?あたし?」
「優紀さんのお仕事もお盆しかお休みが取れないって・・・ねぇ?」
「プライベートジェット手配するから心配するな。」
「でもぉ、荷物の手配とかぁ...色々と準備が...ねぇ?先輩?」
「えっ?何?どこに行く話っ!?」
「全部こっちで準備する。ブティックもレストランも好きに使え。」
「当然エステも?噂のメープルゴッドハンドエステ、受けてみたいんですけど。」
「.....手配する。」
「まっ、さすがっ!!」
最後の言葉にはハートマーク付きで、桜子はにんまりと笑うと、アイスティーを飲み干して優雅に立ち上がった。
「では先輩。そういうことで。」
「...って、どういうこと?」
「道明寺さんにお譲りしますわ。」
「・・・・・・え?」
桜子はクラッチバッグを持つと、純情そうなフリをして小首を傾げた。
その表情に、つくしは何となく嫌な予感がする。
「1週間も会えなくて不安だった......って、ちゃんとご本人にお伝えした方がいいですわ。」
「やっ!そんな事言ってないっ!!あんた、ちょっと待ちなさいっ!!」
いや、ちょっとボヤいたかも知れないけど、何も今ここで言わなくたって!
桜子を捕まえようと立ち上がったつくしを、さっと司が羽交い絞めにした。
「離してっ!」
「お前はこっち。」
「では、お先に失礼します。御機嫌よう。」
スカートを少し持ち上げてお辞儀をすると、ステップを踏むように軽やかに、桜子は立ち去って行った。
「.............。」
「なんだよ。寂しかったのか?」
「ち、違うってば!」
背後から聞こえるヴァリトンボイス。
否定しつつも真っ赤になって俯いているつくしを見れば、その答えは一目瞭然。
「機嫌直せよ?な?」
「うっ....」
「ごめんな。俺も絶対オフにできるっていう保証がギリギリまでなかったんだよな。悪かった。」
「......う、うん。」
さっきまで捨てられたと思い混んでいた自分は何だったのか?
背後から妙なフェロモンを感じて心臓がバクバクする。
「えっと...あたしも、連絡すれば良かったね。ごめん...」
「いや、俺が悪かった。」
「ううん、あたしが...」
つくしがパッと顔を上げると・・・
そこはティールームの中央で。
その場にいる人たち全員が、自分と司を凝視している。
・・・・・・・・・。
ぎゃーっ!!と叫びたくても、あまりの驚きに声が出ない。
とにかくここを出なくちゃっ!!!
「こっ、こっち!!」
急いで司の腕を振り払い、彼の左手を引いた。
そのままグイグイ引っ張っるのに.....
わざとらしく、なかなか動かない司が恨めしい。
「どうする?バーゲンってどこにあんの?」
「いいから、黙って!」
こそこそと立ち去ろうとするつくしを見て司がニヤリとする。
世界中に自慢したいぐらいだ。
こいつが俺の恋人だって!
「牧野っ!すっげぇ楽しみだなっ、デート!!!」
フロア全体に聞こえるぐらいの大きな声。
見上げると、子供の様に笑う司がいた。
本当にもぅっ!
どうしようもない奴!!
でも、少なくとも、遊びで付き合ってるんじゃないと知るにはもう十分で......
つくしの体から妙な力がすっと抜けた。
「言っとくけどね、バーゲンって庶民のデートだから!」
つくしが思いっきり司の腕にしがみ付く。
「よく分かんねぇけど、俺に任せろっ!!」
司は飛び込んできた彼女の髪をくしゃっと撫でた。

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途中まで書けていたのに、全部消すという久しぶりの大失態(>_<)!!
でも、少しずつ進んでまーす(*^^*)
___ドキッ!
恐る恐る見上げると、そこにはやはり.....
「よ.....う?」
1週間ぶりに見る司がいた。
「ご無沙汰してます、道明寺さん。」
「お前......三条か?」
「はい。道明寺さんの記憶に留めて頂けていたなんて光栄です。」
「桜子も道明寺と知り合い?」
「まぁ...英徳ですからね。」
「ふーん......」
桜子だって名家のお嬢様だ。司と知り合いでもおかしくはない。
「英徳の高等部にいたよな?」
「はい。」
英徳学園高等部......
あたしも高2まで通ってた。
そこで、類や桜子、滋さんと出会ったんだっけ。
でも、あれ...?道明寺って、あの時いた?
こんなに目立つ男で、しかも類たちの親友だ。
なのに彼の記憶が無ないなんて......おかしくない?
ここに至って初めて、つくしは自分の記憶に疑問を抱いた。
急に難しい顔を始めたつくしを見て、司が可笑しそうに笑う。
実際、司にとって桜子の記憶は、総二郎たちとつるんでた女がいたな...という位にあいまいなものだ。
「何だよ、嫉妬か?」
「ちょっ、違うからっ!」
「心配すんな。俺はお前しか見てねぇ。」
「バカっ!こんなところで何言うのっ!!」
1週間ぶりだというのに、司がまるで何事もなかったように振舞うから、つくしはなんだかほっとして涙が出そうになったけど、それを隠す様に強気で言った。
そんな二人を見て、桜子がフフンと笑う。
「なぁんだ。心配いらないじゃないですか。でも、一応確認はしておいた方がいいと思いますよ?」
「確認?」
「さ、桜子っ!!」
慌てるつくしを気にも留めず、桜子はチラリと司を見上げた。
「さて、道明寺さん、私たちそろそろ出かけるんですけど。」
「あ?」
『何言ってんだてめー』と言わんばかりに司の眼付きが鋭くなり、桜子を睨み付ける。
一触即発な二人の様子につくしは焦った。
いや、別に司と約束していたわけではないのだから焦る必要もないはずなのだが。
「そんなに凄まないでよ、道明寺!」
「私たち、これからバーゲンに行くんです。ね?先輩。」
そんな司の視線を飄々と交わす桜子は流石だ。
「......バーゲン?」
「ええ。昨日から約束していましたのよ?」
「だ、だって、あんたは忙しいでしょ?1週間も連絡なかったくらいなんだから。」
「は?」
確かに、この1週間連絡を入れなかったのは事実だ。
声を聞けば会いたくなるから。
けれどそれは、今日の夏祭りのためにオフを捻出するためで、司は睡眠時間も削って仕事をしていたのだ。
昼の会食でメープルに来れば、つくしがランチに来ていると支配人から連絡が入った。
それで会食も早々に切り上げ、残りの仕事をメープル内の執務室で終わらせて、今、駆けつけたところだ。
今の時間は午後3時。
てっきり自分に会いに来たのだと思っていたのに、
まさか、本当にランチに来ただけだったとは。
いや・・・だからって、ここは譲れねぇっ!
「三条、お前は帰れ。」
「道明寺っ!いきなり何言うのよっ。それに、あんたは仕事でしょ?」
「もう終わらせた。お前が俺に会いに来たと思ったんだよっ!」
「ぎゃっ!何言って.....っ」
「デート、約束だろーが!」
諦められるはずが無い。
この激務の1週間は何のためだ?
約束のデートをして.....それから夜は......
もちろん無理矢理なんて考えていないが、それでもつくしとゆっくり一夜を過ごすために、明日までオフを作らせたのだ......とは今は言えない。
期待してねぇと言えば嘘になる。
いや、本当はすげぇ期待してる。
けど、今そんなこと言ったら、こいつ、ビビっちまうだろ?
つい、1週間前に失敗したばかりだ。
別にそれだけが目的って訳じゃねーし。
待ってくれと言われれば、俺は待てる男だ・・・だぶん。
「えっと....」
つくしは真っ赤になってしどろもどろ。
もともと週末は最終値下げになったバーゲンにでも出かけようと思っていたところに、桜子から連絡があった。桜子は当然バーゲンになんて興味はなかったから、「とにかくまずはランチに行きましょっ!」と押し切られ、メープルに連れ込まれたのだ。ランチが終わるとこのティールームに移動して今に至る。
司はずっとデートデートと騒いでいたけれど、今日だと約束していた訳じゃない。
先に約束したのは桜子な訳で...
でも、こいつはかなり強引な男だよ?
司と桜子は未だ睨み合っている。
・・・どうしよう?
つくしがマゴマゴしていると、
「仕方ないですね。」
と、桜子が溜息を吐いた。
「そうか、話が早いな。車出してやる。」
「あら嫌だ。1週間も恋人を放置しておいて、いきなり現れて彼氏気取りとか、恋人失格ですよね?先輩。」
「え......えぇっ!?」
「何だと、てめぇ!!」
司の額に明らかな青筋。
それを見ても桜子はどこ吹く風だ。
「先輩だって言ってたじゃないですか。これはもう、終わりだよねって。」
「ちっ、違っ!桜子ーっ!!」
「おいっ、それはどーいう事だっ!!」
予想外に飛び出した『終わり』なんて言葉に、一瞬司も息が止まりそうになる。
そんなの絶対に許さねぇけど!
「1週間分ですもの。それ相応のお詫びは必要ですわ。」
「桜子っ!あたしはそういうのは...」
言いかけたつくしの口に、桜子が『しーっ』と人差し指を立てた。
「ねぇ、先輩。今度優紀さんたちが戻ってきたら行こうって言っていた海ですけど。」
「.....へ?うん。でも、なかなかいい所ないんだよね。っていうか、桜子、あんたの条件が多すぎるのよ!」
「だって、私のビキニ姿とか、一般庶民には見せられませんもの。」
「あんたね。水着なんて海入ったら一緒でしょーが!」
「まぁ、先輩のその貧弱ボディーじゃそうでしょうけど。」
チラリと桜子が司に目配せをする。
つまり、ここを立ち去る代わりの条件を出しているのだ。
ニヤッと桜子が笑った。
くそっ!
てめぇの水着なんてどーでもいいんだよっ!
けど、こいつのビキニ姿とか......絶対に庶民には見せらんねぇ...。
それに、この女をさっさと退散させねぇと...。
「三条。」
「なんでしょう?道明寺さん。」
「うちのプライベートコテージ貸してやる。」
「あら、今からですと飛行機の手配が間に合うかしら?ね、先輩。」
「え?あたし?」
「優紀さんのお仕事もお盆しかお休みが取れないって・・・ねぇ?」
「プライベートジェット手配するから心配するな。」
「でもぉ、荷物の手配とかぁ...色々と準備が...ねぇ?先輩?」
「えっ?何?どこに行く話っ!?」
「全部こっちで準備する。ブティックもレストランも好きに使え。」
「当然エステも?噂のメープルゴッドハンドエステ、受けてみたいんですけど。」
「.....手配する。」
「まっ、さすがっ!!」
最後の言葉にはハートマーク付きで、桜子はにんまりと笑うと、アイスティーを飲み干して優雅に立ち上がった。
「では先輩。そういうことで。」
「...って、どういうこと?」
「道明寺さんにお譲りしますわ。」
「・・・・・・え?」
桜子はクラッチバッグを持つと、純情そうなフリをして小首を傾げた。
その表情に、つくしは何となく嫌な予感がする。
「1週間も会えなくて不安だった......って、ちゃんとご本人にお伝えした方がいいですわ。」
「やっ!そんな事言ってないっ!!あんた、ちょっと待ちなさいっ!!」
いや、ちょっとボヤいたかも知れないけど、何も今ここで言わなくたって!
桜子を捕まえようと立ち上がったつくしを、さっと司が羽交い絞めにした。
「離してっ!」
「お前はこっち。」
「では、お先に失礼します。御機嫌よう。」
スカートを少し持ち上げてお辞儀をすると、ステップを踏むように軽やかに、桜子は立ち去って行った。
「.............。」
「なんだよ。寂しかったのか?」
「ち、違うってば!」
背後から聞こえるヴァリトンボイス。
否定しつつも真っ赤になって俯いているつくしを見れば、その答えは一目瞭然。
「機嫌直せよ?な?」
「うっ....」
「ごめんな。俺も絶対オフにできるっていう保証がギリギリまでなかったんだよな。悪かった。」
「......う、うん。」
さっきまで捨てられたと思い混んでいた自分は何だったのか?
背後から妙なフェロモンを感じて心臓がバクバクする。
「えっと...あたしも、連絡すれば良かったね。ごめん...」
「いや、俺が悪かった。」
「ううん、あたしが...」
つくしがパッと顔を上げると・・・
そこはティールームの中央で。
その場にいる人たち全員が、自分と司を凝視している。
・・・・・・・・・。
ぎゃーっ!!と叫びたくても、あまりの驚きに声が出ない。
とにかくここを出なくちゃっ!!!
「こっ、こっち!!」
急いで司の腕を振り払い、彼の左手を引いた。
そのままグイグイ引っ張っるのに.....
わざとらしく、なかなか動かない司が恨めしい。
「どうする?バーゲンってどこにあんの?」
「いいから、黙って!」
こそこそと立ち去ろうとするつくしを見て司がニヤリとする。
世界中に自慢したいぐらいだ。
こいつが俺の恋人だって!
「牧野っ!すっげぇ楽しみだなっ、デート!!!」
フロア全体に聞こえるぐらいの大きな声。
見上げると、子供の様に笑う司がいた。
本当にもぅっ!
どうしようもない奴!!
でも、少なくとも、遊びで付き合ってるんじゃないと知るにはもう十分で......
つくしの体から妙な力がすっと抜けた。
「言っとくけどね、バーゲンって庶民のデートだから!」
つくしが思いっきり司の腕にしがみ付く。
「よく分かんねぇけど、俺に任せろっ!!」
司は飛び込んできた彼女の髪をくしゃっと撫でた。
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