花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

パーティは順調に進行していた。
あたしも、会場内の案内や、指示されたドリンクの運搬などとせっせと仕事をこなしていた。


すると突然、
「牧野君じゃないか。」
と背後から話しかけられた。
どこかで聞いた声だと思って、振り返ると、前の会社の上司の三沢さん。
生島産業も来てたのか・・・。

三沢さんは妻子持ちで、たしか40歳。
でも、家庭生活はうまくいっていないらしくって、仕事でストレス発散しているようなところがあった。
あたしは社会人1年目から三沢さんの下でお世話になっていたんだけれど、2年目ぐらいから、二人きりでする仕事が増えたり、急に手を握られたり、お尻をポンって叩かれたり、そうことが増えた。
おかしいなって思ったけど、最初は我慢してたんだ。
だけど、途中で、やっぱり耐えられなくて、拒否をした。
そうしたら、会社でのそういうことは無くなったんだけれど、今度はアパートの前に来るようになって。
家の中に入ろうとしたり、本当に気持ち悪かった。
あたしが、前の会社を辞めた大きな原因。

あれから、道明寺邸に行っていたり、そのあとは道明寺のマンションに住んでいるから、接触はなくて油断していた。

「へぇ。君、メープルに再就職したんだ。あれから、アパートを訪ねても引っ越ししたみたいだったから、どうしているか心配していたんだよ。」

気持ち悪い。気持ち悪いよ。
あたしはグラスがのったトレーを両手で持っていたから、下手に動くことができなかった。
三沢さんの息がかかる。
吐きそう・・。


その時、
「その子、嫌がってるみだいだけど?」
と声がかかった。
はっと、顔を上げると、背の高い茶髪の男性が隣に来ていた。
「誰だね、君は。」
「誰でもいいでしょ。ほら、行こう。」

そう言って、あたしからトレーを取りあげて、テーブルに置き、あたしの腕を引いて歩き出した。

男性はバルコニーに出ると、あたしの腕を離してくれた。
「あっ、ありがとうございました。」
とお礼を言うと、
「別に・・。ちょっと休んでから戻ったら?」
「いえ、そういう訳には。でも、本当に助かりました。もう大丈夫です。あっ、そうだ、何か飲み物をお持ちしましょうか?」

その人がクスっと笑い、
「じゃ、オレンジジュース、持ってきてもらえる?」
あたしは恥ずかしくって、男性をまっすぐには見れなくて、
「はい、すぐに。」
とバルコニーを後にした。

ジュースを持ってもう一度バルコニー出ると、あの人がバルコニーの柵にもたれていた。
その人にグラスを渡した。
「100%生絞りのジュースです。」
というと、その人は笑って、
「100%じゃないジュースってあるの?」
と聞いてきた。
「ありますよ。10%とか30%とか。」
「へぇ。」
「これは、手絞りですからね。高級オレンジジュースですよ。では、ごゆっくり。」
そう言って、立ち去ろうとしたら、
「これはあんたに。」
そう言って、グラスを返された。
「??」
「あんた、なんか疲れてそうだから、それあげるよ。」
「いや、いえ、勤務中ですからっ。」
そういって断ったんだけれど、その人も強引で、グラスを受け取ろうとはしない。

諦めて、
「じゃぁ、一口だけもらいます。」
そういって、ストローに口をつけると、
「なにこれっ、おいしい!」
思わず疲れも吹っ飛ぶ甘酸っぱさ。
「あんた、面白い。」
そういって、その人がクツクツと笑い出した。
あたしも、思わず声を出して笑ってしまった。


その時、後ろから、
「お前ら、何してんの?」
と低い声がかかった。


振り返ると、そこには不機嫌な表情の道明寺。

「道明寺・・。」
どうしよう、仮にもこの人は、道明寺ホールディングスの日本支社長で、いわば上司なのに。
こんなところでジュース飲んでいる姿を見られちゃうなんて。

あたしがグラスを握りしめて真っ青になっていると、横から、
「働き蟻さんに、ジュースをあげていたところ。」
と男性が言った。

「類、お前こんなところにいたのかよ。お前もちゃんと仕事しろよ。俺は、もうかなり頑張ったから、交代。」
そういって、道明寺は類と呼ばれた男性をバルコニーから追い出した。



 

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  1. 理想の恋人
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

おはようございます(*^_^*)

  1. 2016/10/29(土) 09:33:40 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
皆さま、おはようございます。

朝からコメント、ありがとうございます!
この類、ですね。まさに、そう、スパイスですよ。うん。
実は、一番書きたい設定が先にあって、そこへ至らせるためのコマ。
って、類くんファンの方、ごめんなさい(;^_^

三角関係とか、泥沼設定ははっきり言ってない。
っていうか、書けない(笑)
でも、類くんにはもう少しだけ働いていただきまーす。

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  1. 2016/10/29(土) 07:07:15 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2016/10/29(土) 05:20:26 |
  2. |
  3. [ edit ]
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