花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

牧野が会社に来てから3日目。
西田が、週刊誌を持って入ってきた。

なんだ、西田、いつにも増して顔恐えぇよ。
折り目のついたページを広げ、俺も顔が強ばった。

『花沢物産御曹司、一般女性とラーメンデート!』
『本命の彼女!?結婚前提のおつきあいか?』
載っている写真は、類と女がラーメン屋から出てきた時のもので、類が女をエスコートしている。類を見上げる姿勢の女は、後ろ姿ではあるが、肩下までのストレートヘア。
牧野で間違いねぇ。

あぁ、ちくしょう!
俺は雑誌を床に叩きつけた。
「デマだとは思いますが・・」
「当たり前だろっ!!」
ラーメンの件は、牧野から直接聞いている。
だからって、この記事はねぇだろうよ。
つーか、類のやつ、これぐらい押さえろよ。
なにやってんだよ、花沢はよっ。


怒りでイライラする俺に、さらに追い打ちをかけるように、会いたくもねぇ女がやって来た。ニューヨークにいるはずのババァだ。
分単位で世界を飛び回っている女で、こんなところに来る予定なんてなかったはずだが・・


ババァは俺の執務室に入ってくると、優雅にソファに腰を下ろし、
「あなたも座りなさい。」
と俺を呼びつけた。
「あなたに見合いです。」
「あぁ?そんなもん、しねぇよ。」
「あなたも、もう25歳でしょう。25にもなって、恋人もいないそうじゃないの。あなた、アメリカではなんと噂されていたか、知っているの?」
知ってるさ。俺がゲイだとかそういう噂だろ。
「今は女に興味がない。」
「北村貿易の北村京子さん。今は、お父様である北村社長の秘書をなさっているはずだけれど。先日もパーティーで一緒だったのでしょう?いいお話だわ。真剣にお付き合いしてみてはどうかしら?家庭をもってこそ、一人前です。日時はこちらに書いてありますから。いい?これはビジネスですからね。」

「お断りします。」
「恋人がいないのなら、見合いぐらいはしてもらわないと困るわ。そうでなくても、良い噂がないのよ。そう言えば、花沢さんには恋人がいらっしゃるみたいね。花沢もご子息には手を焼いているような噂を聞いていたのに、羨ましいわ。花沢物産は安泰ね。」
ちっ、何にも知らねぇくせに。
「恋人がいればよいのですか?」
「あら?そのような人がいるのかしら?」
ババァは面白そうに返してきたが、信じてねぇのは明らかだ。
俺の行動は報告されているんだろう。

「あなたがお付き合いしている方がいるというのなら、世間にそれを知っていただかないと意味がないわ。」
「どんな女性でも文句は言わせませんが、良いですか?」
「ふふふ。あなたが自分から連れてくる女性なら、有難いわ。」
「では、近いうちに紹介します。ですから、見合いは断ってください。」
「それはまずいわね。先方がかなり乗り気なのよ。うちも、あなたに見合い話ぐらいはあった方が世間的には良かったから、もう受けてしまったし。今更お断りは難しいわ。今回は行って来て頂戴。」


・・・・はぁ。
ババァが出ていき、俺は一人ため息をついた。


確かに俺には恋人はいない。
今までに特定の恋人をもったこともない。
それほど惹かれるやつに出会ったこともない。
あいつらには言えねぇけど、ニューヨーク時代も女を抱いたことはない。
興味のねぇ女なんて抱く気にならない。
あいつらに言わせりゃ、それも男としてどうなんだって話なんだろうけど、俺には到底無理な話だ。


・・・と、そう思っていた。牧野に出会うまでは。
今の俺は、牧野の恋人になりたくて仕方がない。
一日毎にあいつに惹かれていくのを止められない。
牧野の細い腰を引き寄せて、優しく抱きしめたい。
そんで、あいつにキスしたくて仕方がない。

俺は、牧野が欲しい。
あいつと一緒にいると、心が温かくなる。
毎日あいつに起こされたいし、一緒にメシを食いたい。

今まで結婚なんて興味もなかった。
でも、牧野とだったら、牧野となら結婚したい。
そんで、一生牧野のそばにいたい。


ただし・・、牧野にその気がないのが問題なんだよな。
告白したところで、あいつからすぐに良い返事がもらえるとは・・考え辛い。


そんなことを思っていると、携帯が鳴りだした。
「おう、司。」
と、あきらからの電話。
「なんだよ、俺は忙しいんだよ。」
「なんだよはねぇだろうが。お前に情報やろうと思ったのによ。」
「何の情報だよ。」
「北村京子。」
なんだよ、あきら、もう見合いのこと知ってんのかよ。
「そいつがなんだ?」
「今日、仕事で北村社長に会った。道明寺との縁組にかなり乗り気だったぜ。お前ら、できてんの?すでに、結婚を前提に付き合っているって言ってたぜ。かなり吹聴されてんじゃねぇの?」
「んな訳ねぇだろうが。」
「だよな。」
と言いながら、ははは、と笑うあきら。
北村め、俺を丸め込もうとしてやがるのか。
そうはさせねぇぞ。

「ババァが、北村との見合い話を持ってきた。」
「ヒュー、なるほどな。北村と道明寺ならありか。この間のパーティーでも相当噂になったしな。」
「北村め。俺を出し抜こうとしてやがるな。そうはさせるかよ。」
「んなこと言っても、お袋さんも乗り気ってことだろ?」
「早めに手を打つ。」
「どうすんだよ。」
「ババァは俺に恋人がいないのを心配してやがるから、女をつくれば問題ない。」
「はぁ?お前、女って、当てはあるのかよ。」
「ある。」
「マジかよ。」

俺には、名案が浮かんでいた。
牧野を俺のものにして、北村を撃退する名案。

「あきら、とりあえず、今夜8時にうち来いよ。」


 

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司君は何をするんでしょうね~(笑)。
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  1. 理想の恋人
  2. / comment:1
  3. [ edit ]

  1. 2016/11/02(水) 06:24:21 |
  2. URL |
  3. 悠香
  4. [ edit ]
動き出しましたね。
もう続きが気になります。

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