花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

翌日の新聞にはドデカく、
『道明寺司氏、恋人と仲良く手つなぎデート!』
の文字。

『プライベートは謎に包まれていた道明寺氏が日中から堂々と連れ歩く女性は誰なのか?』
『恋人は一般女性?』
『すでに道明寺会長も公認!結婚秒読みか?』
などなど・・。
 
 
なによこれ~!!!
あのカメラのフラッシュ!わざと通ったんだ。
記事によれば、昨日はメープルで来期注目の新作映画の製作発表記者会見があり、有名俳優も多数登場することから、多くの報道陣がメープルに詰め掛けていたらしい。
そんな中を道明寺支社長が堂々と女性連れで登場したと。
 
 
「ちょっと、これ!なんでこんなこと書かれてるのよ!」
「仕方ねぇんだよ。お前が来なけりゃ、下手したら、北村とのスクープ写真になってた。まぁ、あいつらの思い通りにはさせる気はなかったけどな。」
「だからって、あたしと通ることないじゃん。」
「お前、ホントわかってねぇな。俺に恋人がいると世間に思わせてぇんだよ。俺は、今までプライベートで女と記事になったことなんかねぇ。だから、お前を連れて歩いてりゃ、恋人関係だとすぐに噂される。予想通りだろ?」
「でも!この記事だって、お相手は誰かってかなり詮索してるよ!どうするのよ!」
「お前は、俺たちF4の幼馴染で俺の秘書。名前はマキ。以上。」
「はぁ?」
「個人的に雇ってる秘書ってことでいいだろ?俺の専属メイドなんだから。」
「ひっ、秘書って何よ!」
「俺には特定の交際相手がいることにしたい。そのためには、一回記事になっただけじゃ、意味ねぇんだよ。マキには、俺の恋人としてこれからも登場してもらう。中途半端に隠すよりは、俺の秘書ってことにして、一緒に行動していた方が安全だ。」

安全って・・・。
なんでこんなことになっちゃったの?
恋人役をこれからも続けろって?
そんなの、困るよ。

「お前の正体は極秘扱い。俺たちの関係については、道明寺サイドから肯定も否定もしない。マスコミが騒ぐのを見ておくだけでいい。」

黙ってしまったあたしに向かって、
「お前の正体がばれるようなことには絶対にしない。俺が必ず守ってやるから。」
と言う道明寺。

「いつまで続けたらいいの?」
「俺もこの状況を長く続けるつもりはない。先のことは考えてる。だから心配すんな。」
 
まだ納得いかないあたしの顔を、道明寺が顔を傾けて覗き込む。
「俺は、お前の恋人役でメチャクチャうれしいんだけど。お前はそう思えねぇ?」
 
なっ、なっ、何言っちゃってんの?
道明寺があたしの恋人役?
いやいや、逆でしょ?
ん?でも、そう言われたら、そうなのかも?
いやいや、あたしはそんなの頼んでないし!

赤くなったり、青くなったりしているあたしの頭にポンポンと手を置いて、
「じゃあ、行ってきます。」
と、道明寺はご機嫌で出勤して行った。
 
 
*****
 
 
道明寺を見送り、マンションの掃除をして、道明寺邸に向かった。
本当に、これからどうなるんだろう・・。
メイドの休憩室へ入ると、先輩の美樹さんが、
「司様の彼女って、牧野さん見たことあるの??」
と興味津々で聞いてきた。
 
なんて答えるべき?
何も考えてなかった・・と戸惑うあたしを救うように、タマ先輩から呼び出しがかかった。
あぁ、よかった~。
 

タマ先輩のお部屋に入ると、
「つくし。なんだか、楽しいことをしているようじゃないか。」
そう言って、ニヤニヤしている。
 
「タマ先輩が道明寺に仕事を一任しちゃうから、こんなことになっちゃったんですよ!」
「ははは。そうかい、そうかい、それは愉快だね。」
「愉快じゃないですよぉ。」
「坊ちゃんが、女性をそばにおくなんて今までにないんだよ。あたしも歳だしね。心配していたんだ。坊ちゃんが、あんたに心を開いているみたいで良かったよ。あたしの目に狂いはなかったね。」
「はぁ。」
「それで、何かい?坊ちゃんとは、そういう仲になったのかい?」
「そういう仲ってどんな仲ですか?」
「そういう仲って言ったら、男女の仲にきまっとるだろうが。カマトトぶるんじゃないよ。」
「男女の仲~!?」
一瞬、本当に息が止まるかと思ったけれど、あたしはしっかり反論した。
「何言ってるんですか!恋人のふりですよ。そんな仲のわけがないじゃないですか!」
「おや、まぁ、残念。」
 
タマ先輩ったら!もうっ!
 
「坊ちゃんはね、家族や家庭ってものを知らないんだよ。ご両親である道明寺社長と会長は年中海外で、一年に数回しかお邸に戻ることはなかったし。姉の椿様がご結婚されてからは、坊ちゃんはずっと一人で暮らされていたんだ。一時期はどうなることかと思うぐらいに荒れていたこともあったよ。あの友人たち以外には、誰も近寄らせなかったしね。でも、高校卒業後ニューヨークに渡って、財閥の後継者としての自覚に目覚めてからは、目を見張る働きぶりでね。そりゃ、頑張っておいでだよ。でも、あたしゃ、心配なんだよ。このまま政略結婚なんかして、坊ちゃんがまた苦しむのは見たくないんだ。坊ちゃんには、本当に坊ちゃんが幸せになれる結婚をしてもらいたいんだよ。」

小さいころからこの広いお邸で、姉弟二人で暮らしていたなんて。
お姉さんが結婚してからは、一人だったなんて信じられない。
けれど、道明寺財閥ともなれば、会長も社長も忙しくて、子育てにまでは手が回らないのも仕方がないのかな・・・。

あたしが知る道明寺は、最初はホントに横柄で嫌な奴だって思ったけど、話をしてみると、結構イイ奴だったりする。
文句を言っていたくせに、お弁当は毎日残さず食べてくれる。
高校生の時に荒れていたっていうのも本当なんだろうけど、きっと寂しかっただけなのかも知れないな。
あたしたちは、もちろん雇用関係にあるんだけれど、同じマンションに住んでいるせいか、何となく、たぶんお互いに、家族の情に近いようなものがあると思う。
女嫌いだって言っていたから、今までにチャンスがなかっただけで、相手があたしじゃなくても、きっとそういう関係は築いていける、本当はすごく繊細で、優しい奴なんじゃないかな。

「でも、政略結婚っていったって、出会いはどうであれ、心を開けば、幸せな家庭を築けるかもしれませんよ。」
「坊ちゃんは、人を見る目はおありだよ。気に入らない人間には、一生心を開くことはないね。」
「・・・。」
「でも、坊ちゃんはあんたには心を開いているよ。」
「そんな。お互いに遠慮がないだけです。」
「ハハハ。それだよ、それ。坊ちゃんの周りには、坊ちゃんに本気で接するような人間はいないからね。基本的に坊ちゃんは、女性と話すことなんてしない方だよ。その坊ちゃんがあんたはそばに置いている。」
「どういう意味ですか?」
「あんたは、坊ちゃんが認めた女性だって言うことだよ。」

坊ちゃんが認めた女性?
それってどういうことなの?

「あんた、本当に鈍いね。まぁ、いいさ。ただ、一つだけ伝えておきたかったんだよ。道明寺家のメイドだからって、雇い主と恋愛したらダメだとか、そういう規則はないよ。だから、あんたも坊ちゃんと好きに恋愛してもらって構わないから。」
 
 
・・・?
坊ちゃんと恋愛??
何言ってるの?
ありえないでしょ?
 
「タマ先輩、勘違いされてますよ。道明寺はそういうつもりじゃないですよ。ただ、恋人役が必要ってだけなんです。」
「ははは。いつまでそんなこと言ってられるかね。あんた、坊ちゃんが本気になったら、どうなるか。ははは。」
 
もうっ!タマ先輩ったら。あたしの話、全然聞いてないし。
そもそも、道明寺がそんな気あるわけないし。
初めて会った時だってそう言ってたもんね。
 
 
だけど・・・
『俺はお前の恋人役でうれしいけど』
そう言っていた道明寺。

それって、どういう意味なんだろう?
少なくとも、嫌いじゃないっていうことかな。
嫌いな女に恋人役なんて頼むはずはないよね。

そう思ったら、あたしはちょっとうれしくなった。

 
 
 

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ゆっくりペースで進んでいますが、お付き合い下さいませm(__)m
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  1. 理想の恋人
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

こんばんは(*^_^*)

  1. 2016/11/10(木) 22:23:30 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
拍手、コメント、本当にありがとうございます!
いつも元気を頂いております。

最後は必ずhappyendingはまちがいありませんよ〜。へへへ。
ここから先の妄想はあるのですが、やっぱり最後の方を決めきれず、こういうことって初めてで戸惑います。
何とか最後まで行けますように…。

管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/11/10(木) 19:15:48 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2016/11/10(木) 11:34:41 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2016/11/10(木) 09:55:10 |
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