花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

牧野が秘書として、会社に来るようになって、2週間。
俺はいい意味で驚いている。
牧野はかなり優秀だったんだ。
 
 
初めのうちは、過去の書類の整理だとか、急がない書類の要約なんかをさせていた。
部屋の掃除も嫌がらずにしてくれていたし、俺にコーヒーを差し入れるタイミングもばっちりで、気遣いがうまい奴だと改めて思った。
牧野は仕事が速く、与えられた仕事が時間内に終わらないということはなかったから、西田が丁度仕事を増やそうと考えていたところだった。


俺がニューヨーク時代から米国で出資しているプラントがある。今後伸びると期待している会社で、その会社との折衝の電話連絡を、たまたま牧野が受けたことをきっかけに、その後の折衝担当は牧野になった。
電話してきたのは、先方の事務方トップの奴だったんだが、牧野は臆することなく、英語でビジネストークを繰り広げたらしい。本来電話を受けるはずだった西田が焦ったらしいが、その受け答えがスムーズで、あの西田すらがかなり驚いたそうだ。
先方が、今後の折衝担当に、牧野を指名してきた。西田は多忙で、つかまりにくいこともあったし、女だから油断しているのもあるのかも知れねぇが。
因みに、折衝にあたる牧野の名前も「マキ」で統一しているが、今のところ問題はない。

その後は折衝関連の連絡事項を含め、事業内容の全てが、西田ではなく、牧野にメールで送られてくるようになり、牧野はその大量のメール内容を要約して提出してきた。その要約がまた上出来で、こいつはかなり使える奴だと分かった。

ビジネスの内容はバイオエネルギー関連で、投資にリスクを伴う分野でもある。現在は利益配当の折衝を行っているが、かなりの英語力も必要だし、まずもって、そのビジネスの概要を把握するのに普通なら時間がかかるはずなのに、牧野は一度読んだだけで、大体のことは頭に入るらしく、それ以上の事まで調べて報告してくる。簿記検定1級も取得しているらしく、なんでメイドをしているのか不思議なぐらいだ。
 

それに、初日こそ、俺のことを「司さん」と呼ぶのに抵抗していたくせに、いざ仕事となると、集中しているからか全く気にならないらしく、会社では俺の呼び名は「司さん」で定着した。
  
ほら、来たっ。
「司さん、ここの内容なんですけど・・」
俺も、ニヤけてる場合じゃねぇ。
「向こうの言い分ですと、ここは道明寺が40%とありますが、これで宜しかったですか?前回の打ち合わせでは45%だったと書いてあったように記憶していますが。」
「これは向こうのミスだな。後々問題になるから、早めに訂正してくれ。」
「はい。」
 
つーか、牧野が来て、実は俺の方が緊張してんじゃねぇの?
牧野にいいとこ見せたくて、今まで以上に仕事に力を入れている。
 

メイド姿の牧野もいいんだけど、「マキ」でスーツ姿のこいつもなかなかイケてる。
もちろん、スーツは俺が、揃えた。
あいつのクローゼットの中には、大量のスーツやドレス、靴やバッグ、アクセサリーまですべてそろっているはずだ。
初日に帰宅したこいつが、それを見て驚いて、返品しようとしていたな。
俺は、すべてプレゼントしたと思っているが、あいつは「借り物」だと理解したらしい。
しぶしぶ受け入れていた。
 
 
初めのうちは、ブツブツ文句を言っていたこいつも、最近では、
「結構、秘書の仕事って楽しい。」
なんて言っている。
俺もそう思う。
こいつには、秘書業務は合ってるんじゃねぇのか。
メープルに行くよりも、俺の手元に置きてぇし、こいつが秘書業務を好きだというのは好都合。
 

秘書業務が始まってから、邸に行くことはなくなったから、食事の下ごしらえなんかは、タマが夕方までにマンションの冷蔵庫に用意してくれるようになった。
牧野はそれが申し訳ないと言っているが、西田によるとタマも楽しんでるみたいだから、大丈夫だろう。
 
こいつは基本的に定時あがりで、後はマンションで俺の食事の準備とか、その他もろもろの雑用をこなしている。
朝も、朝食をつくったり、弁当を作ったりで、忙しそうにしている。
メイドの仕事と、秘書の仕事で、牧野の仕事量はかなり増えちまった。
でも、これはこれで良いこともあった。
 


牧野に任せている仕事の重要性から、どうしても定時あがりはできない日もある。
そんな時は、一緒に帰り、一緒に外食をするようになった。
こいつは料理好きでもあるが、かなりの食いしん坊で、案外旨いものを食べに行くといえば、のってくる。
こいつが作る料理を、マンションで二人で食うのもすげぇ幸せなんだけど、やっぱり、俺がこいつを喜ばせてぇと思う時がある。
最近では、牧野が遅くなったときに連れて行けるレストランをチェックしておくことも、俺の仕事になった。
まぁ、たいていあきらからの情報だけどな。

昨日は一緒に、俺が懇意にしているイタリアンの店に行った。
「このオマールエビに、このソース。う~ん。美味しい。来てよかった。」
一流レストランで、こんなに喜んでいるのはこいつしかいないだろう。
恐らく、この料理の値段は知らない。
支配人や料理長までが挨拶に来るのには驚いていたようだが、こいつもニコニコと挨拶をして、ペコペコとお礼を伝えている。
俺の知り合いではそんなことするやついねぇけど、一緒にいる俺も気分がいい。
きっと、店員もうれしいだろうなと思った。

 
そんな高級料理を食ったあとでも、牧野はやっぱり牧野で。
「ちょっと待ってて。」
と車を止めたかと思うと、スーパーに買い物に行ったりする。
慌てて俺も追いかけると、
「あんたは目立つから、来なくていいのに。」
なんてい言いやがるが、分かってねえみてぇだけど、お前も相当目立ってるんだぜ。
その栗毛に高級スーツの女が、なんでこんなスーパーで、大根1本228円に悩んでるのか・・。
まぁ、言わねぇけど。



そんで、俺が一番楽しみにしてるのは・・・
疲れた牧野がリムジンの中で、眠っちまうこと。
隣同士で座っていると、だんだんと船をこぎ始める。
寝たなと思ったら、牧野との隙間を詰める。
すると、牧野が俺の肩に寄りかかってくるんだ。

すっげぇ、可愛い。
ちょっと、口が開いている時とか、めちゃそそられる。
一度は、俺の膝に頭が落ちてきて、マジやばかった。
あと5分もすればマンションだったが、急遽遠回りするように指示を出した。

けど、好きな女が目の前で無防備に寝てるって、どうなんだ。
こいつは俺に警戒心とか無いのか?
きっと・・、無ぇな・・。
俺は、ここぞとばかり手を握ったり、頬を触ったりして、柔らかいあいつを堪能する。
って、俺、やばくねぇ?
変態・・か?

女なんて興味がなかったのに、牧野を目の前にすると、欲情を抑えられなくなりそうだ。
ホント、厄介な女にはまったもんだ。
けど、仕方ねぇ。
惚れたもんの負けっつーのは、よく言ったもんだよな。

 

 
本音を言えば、俺は「マキ」じゃなくて、「牧野」を連れて歩きたい。
けど、まだこいつがそれを受け入れられそうにない。
「マキ」に扮しているからこそ、こいつは素直に俺に従っているんだ。
まぁ、仕事だと割り切っているんだよな。
今はそれでいい。
じっくり攻めてやる。
そんで、最後には、必ず、俺のホンモノの恋人してみせる。
 
 

 

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いつもたくさんの拍手をありがとうございます。
今週末は休まず更新予定です。
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  1. 理想の恋人
  2. / comment:4
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  1. 2016/11/12(土) 20:13:37 |
  2. |
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このコメントは管理人のみ閲覧できます

こんにちは(^^♪

  1. 2016/11/12(土) 14:51:31 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手やコメントをありがとうございます!

さてさて、ちょっと質問をいただきました~。
> 司くんはつくしちゃんが会社をやめた理由知らないんですよね?
> これだけ仕事できるのにメイドやってるのは確かに不思議に思いますよね。
> つくしちゃんが大変な思いをしたことは、追々司くんが知ることになるのですか?
> あのセクハラ、ストーカー親父は司くんに成敗してもらいたいです。

これですね。
私も、説明が甘いというか、ちょっと流しちゃったんですけれど、
①13話で、司はパーティーの檀上からつくしがオヤジに絡まれているところを目撃している。
②18話では、類の質問に対して、つくしがストーカー被害にあったことは話していて、司も許さねぇと考えている。
という2点で、すでに司の中では、許しがたい存在としてインプットされているというつもりでした。
ですから、先にはなりますが、当然成敗も考えております(笑)。

ただし、それが前の会社を辞めた理由だと司が思っているかは書いていませんね。
確かに。
というわけで、この辺りはもう少し説明を加えた方が良いのかもと思いました。

実はですね~。
明日アップしようかと思っている記事に、そのあたりを追加しようと思えばできそうなので、書いてみようと思います。
ですので、明日の記事も読んでいただけると嬉しいです!

今後も、あれっ?と思った点などあれば、お気軽にコメントください。
平日は、遅い時間に返答になってしまいますが・・・。

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  1. 2016/11/12(土) 09:01:24 |
  2. |
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  1. 2016/11/12(土) 05:42:16 |
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